それは2月の終わりの事でした。
昼過ぎに、スマホが鳴りました。
普段は登録していない番号は出ないのですが、その日は宅配を頼んでいたので、
その電話に出ました。
「あの、私、相談員のSの後任のWと申します。
3月に作業所に行くための書類の更新が迫ってまして、
○○さん(私の事)はもう就職すると聞いていたのですが、
更新どうされますか?」
作業所に行くということは福祉サービスを受けるということになり、
市役所から発行された「福祉サービス受給者証」が必要になります。
誰かに胸の内を話したかった私は、まだ会ってもいない相談員さんに、
「ハローワークで仕事の紹介を断られまして、
どうしたらいいのか、迷っていたところです。」
「ではまた、作業所を利用するかもしれませんね。
それなら、更新しましょう。」
となり、3月の初めに、会うことになった。
※
今までの相談員さんは女性でしたが、新米さんが引き継いでいて、
1年ほど相談員をしたのですが、その激務に降参したようで、辞めてしまいました。
私ももう作業所に行くことはないと年末に最後になると思った作業所を辞めたので、
そのままメールでお別れを言いました。
3月に新しい相談員Wさんに初めて会うと、
私はハローワークから、就労支援センターに行かされ、
そこでのことを話しました。
「あぁ、精神障害の方は、現実問題面接しても受かりませんよ。
いい作業所があるので、今からそこに見学にいきませんか?」
気が弱っていた私は相談員さんに言われるままに見学に行きました。
そこは、
精神障害の女性ばかりが通っている作業所でした。
作業内容は老人ホームの洗濯乾燥、仕分け、配達でした。
内職になるので作業所では収入の事を工賃と言うのですが、
利用者は洗濯ものたたみするだけですから、工賃は時給100円でした。
しかしその洗濯物も良くたたむことができない重度の利用者さんばかりでした。
ココが私に合った職場?
ハロワに行くまでに良くなった私が?
ますます落ち込み、きつく勧める相談員さんに押し切られて、
私は翌週から、はじめと言うことで週二回利用することにしました。