京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

なぜか花の内側がよく見える

2021-04-27 06:37:48 | 園芸・植物・自然環境
1週間以上前のことですが、本満寺の境内ではボタン(牡丹)の花が咲き誇っていました。でも、なぜか今年は心惹かれる花が少なく、私の気を引いたボタンはこの花だけでした。




何という品種名だろうと思っていると、購入されたときにつけられていたものか、品種名等が記載されているタグがあることに気づきました。ただ裏向きになっていたので「読めないね」と思いながら花壇の縁から手を伸ばしてみると届いたので、めくると「島根長寿楽」と書かれていました。桃色というか淡紫色に少し白い覆輪の入った気品のある姿に思えました。

また、品種名とともに3年生との記載もあったので、シャクヤク(芍薬)を台木に接ぎ木して3年目の苗として流通しているようですね。

この時期は本堂裏の中庭にもボタンが植えられていることから、普段は閉じられている中庭への入り口も開放されており、参道から中庭へと続く道の横手ではアマドコロ(甘野老)の花も咲き始めていました。




ふと見ると、たいていはぶら下がるようにして咲くアマドコロの花が一輪だけ上向きに咲いています。




いつもは下から覗き込まないと見えない花の内側を今年は容易に見ることができました。この花だけかなと思いましたが、よく見ると横向きに咲いたりしている花がいくつもありました。




いつもと違う咲き姿に少しびっくりしながらも、普段見られない箇所を簡単に観察できたことは幸運だったのかもしれません。本堂に手を合わせていた御利益でしょうか。

さて、その後少し足を伸ばして西陣聖天で知られる雨宝院に行きましたところ、こちらではホウチャクソウ(宝鐸草)が咲いていました。




見た目はアマドコロに似ていますが、アマドコロはキジカクシ科アマドコロ属に分類されますがホウチャクソウはイヌサフラン科チゴユリ属に分類され、属名のとおりチゴユリ(稚児百合)の仲間です。

ホウチャクソウの和名の由来については昨年の投稿で紹介していますので、お時間があればこちらの記事をご覧ください。



桜の木の下で風に揺られていたのは… - 京都園芸倶楽部のブログ


昨日、雨宝院の桜を紹介しましたが、そのうちのひとつである歓喜桜の根元には、斑入り葉の宝鐸草の花が咲き始めていました。難しい漢字ですが「ホウチ...


 

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