そろそろできているかと思い、ほぼ完熟だろうという莢果を少し収穫してみましたが、何の莢果かわかりますか?
じつは、ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)の莢果です。先月初めにヤブツルアズキの花を紹介したときにも触れましたが、これがアズキ(小豆)の原種とされています。
少しだけですが、花も咲き続けていました。
先月初めに紹介した記事は→→→こちら。
まだまだ青い莢果が多かったのですが、このような感じで熟れ始めているものもぽつぽつとありました。
なかには、莢にぽつぽつと穴が空いているものもあったのですが、それはこやつの仕業です。ウラナミシジミ(裏波小灰蝶)の幼虫です。
さて、帰宅してから早速、収穫した莢果からひとつ選び、莢を割いて豆を取り出してみました。
この写真ではわかりにくのですが、色は小豆色ではなく、茶色もしくは濃い黄土色に黒斑が入るような色合いです。そして、アズキよりももっと小さいです。定規を置いてみたのがこちら。
莢果の長さは5〜6センチメートル程度で幅は3〜4ミリメートル程度で、豆粒は長さが4〜5ミリメートル、幅が2〜3ミリメートル程度と言えるでしょうか。
この豆粒を1日、水につけておいて取り出したのがこちら。
あまり変化はありません。大きさの比較のため、米粒を一粒だけ置いてみましたが、米粒よりも小さいです。
そして、お米と比較したということで、数個の莢果を割いて豆を取り出し、米一合と一緒に炊いてみました。入れた数が少ないのでお茶碗によそってから寄れるだけ寄って撮影しましたが、色合いの設定を間違ってしまい、全体的に黄色っぽくなってしまっています。
お味はというと、まさにアズキです。でも噛み締めたらそれで終わりというくらい、ちっさい。これでおぜんざいを作ろうとしたら、どれだけ必要なのかな?
そうそう、豆を取り出そうと莢を割くと、見る見るうちにくるくると巻き始めました。
莢をくるくると巻いて種子(豆)をあちこちに撒くとは、自然の摂理は美しいですね。たとえ、一見すると無駄に見えることでも、いわゆる「遊び」であって本当の無駄ではない。まだまだ人間は自然の足元にも及ばないことを実感させられます。