京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

これもヒメリンゴ? それともミカイドウ?

2020-12-07 07:01:07 | 園芸・植物・自然環境
先週のこと。妙蓮寺から雨宝院へと向かっている道中、大宮寺ノ内の交差点近くで玄関先に鉢植えされている木に小さな実らしきものがついているのが見えたので、近寄って見てみると……




これもヒメリンゴ(姫林檎)でしょうか。でも、ヒメリンゴだともっと鈴なりについているように思うのですが、時期が時期だけに残っているのがこれだけとも考えられますよね。それと、もうひとつ、ちょっと違和感を覚えたのが、実のどれもがやや扁平な形をしているように見えます。先日紹介した建仁寺のヒメリンゴはこんな感じ。


建仁寺のヒメリンゴ(過去記事より再掲。2020年11月撮影)


萼が残っているところなどはそっくりなのですが、さてどうなのでしょう。ちょっと調べてみるとヒメリンゴの近縁種にカイドウ(海棠)があります。よく見かけるハナカイドウ(花海棠)の他にミカイドウ(実海棠)もあり、こちらはホンカイドウ(本海棠)とヒマラヤズミ(ヒマラヤ酸実)との交雑種とされていて、園芸種としてはミヤマカイドウ(深山海棠)で流通しているそうです。でも、ヒメリンゴ同様にミカイドウも実が小さそうです。


ハナカイドウの花(上品蓮台寺の境内にて2019年4月撮影)


また、ミカイドウの変種であるマルバカイドウ(丸葉海棠)はホンカイドウとエゾノコリンゴ(蝦夷小林檎)との交雑種とされているようですが、実の色が黄色になるようで、他にもミカイドウの変種で花が受け咲きになるウケザキカイドウ(受咲海棠)もあり、こちらの実の色は赤いようです。

ひょっとしたらアルプス乙女のようにセイヨウリンゴ(西洋林檎)とヒメリンゴの交雑種なのでしょうか。少し気になる木になる実の話でした。

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