キャノンカメラ製品を購入すると付属ディスクにあるのが Digital Photo Professional デジタル・フォト・プロフェショナル という画像処理アプリです。
カメラの設定で、撮影画像形式をJPEG形式にしてあれば、カメラから取り出した画像データはどのようなアプリでもいろいろ処理が出来ます。( 大きさを変更したり、一部を切り出したり、写真の色合いをかえてみたりと・・)
ところがカメラ内部でJPEG形式に処理される前の段階の「撮影データ」、これをRAWデータと呼ばれていますが、この形式がどうやらカメラメーカーごとに異なるようです。
例えば手元にあるSony NEX-5RのRAW形式データと、EOS40DRAW形式データは、それぞれ拡張子が別の物になってPC画面に表示されます。
基本的には「カメラRAWデータは、カメラメーカー提供の専用アプリでJEPG写真に現像する」ということのようです。これもデジタルカメラを使うようになって知りました。
今のところそれほどRAWデータ形式を自分で処理する、というのは使う機会は少ないです。それほど撮影後の画像処理に手を加える頻度が少ないので、上記のデジタル・フォト・プロフェッショナル=DPPを利用することはありませんでした。
・・・・・ところが、つい最近星空撮影において、複数写真を何枚も合成してきれいな星空写真に処理する・・・ために、特別な専用アプリケーションを購入したり、用意したりすることなく、カメラ製品に標準同梱されているメーカー製のアプリケーションで処理が可能ということを知りました。
(有料アプリは購入していませんが、フリーアプリケーションについては実はダウンロード、インストールしてあったりします。しかしながら、その扱いは<かなり難しそう>なので、素通りしていました。)
Canon DPP
撮影した複数カットを合成する機能は装備されているものの、その処理をするためには「すべてを手動操作で写真カットを一枚一枚読み込んで処理し、重ねていく」というもののようです。
想像ですが、この処理手順を出来るだけアプリケーションまかせにしてあるのが、有料アプリケーション製品だったり、マニアックなフリーアプリケーションだったりするのだろうとおもいます。
・・・しかしながら、これから最初の一歩目!!というものにとって、個人的にはCanonDPPがどうやら具合よさそうです。
ひとつひとつ手間でしょうが、何をしているのかよく実感できそうです。
CanonDPPが起動するとこのような画面になります。
この上部、メニューの中から「多重合成ツール」を呼び出すことが出来ます。
多重合成ツールが起動すると・・・・ まず右上の画像選択「合成する画像」のプルダウンで、処理する画像の一枚目を選んでクリックすると、その一枚目が画面に表示されます。
次に「合成方法」のプルダウンから、加算平均を選択します。(ほかの合成方法がそれぞれどのような処理になるかの知識を得たのちは、合成の選択肢が増えますね)
そのあと、すでに画面に出ている画像の上に、合成する次の画像を重ねます。また上部の「合成する画像」で二枚目の画像を選択します。すると・・・・
一枚目と二枚目の画像が重なって見えます。ただ赤道儀を使って星の動きを追尾した撮影でない場合、当然星は地球の自転の影響でずれて撮影されてしまいますので、それを右の十字ボタンをクリックして、きちんと重なるように画像をずらす操作をします。
・・・これを三枚目、四枚目、五枚目・・・と好きなだけ、やりたいだけ合成して、最後の最後で目がちらちらして、疲れがピークに達したら・・・(^-^;)・・・・ そこで終わりにしましょう。
最後の最後には・・・
今まで、何枚もの写真を重ねて合成してきた最終的な結果の写真が、処理画面上にあります。その画像データに新しく名前を付けて、保存する時に押すのが、上の「名前を付けて保存」ボタンです。
(そのあとの画像ファイルデータ保存の画面は、一般的な普通の操作になります)
こうした苦行のような合成作業ののち、輝かしい一枚のきれいな写真が出来上がります。
一応上の写真(一等星 シリウス星)は、CanonDPPで4枚の写真を加算平均合成して作成しました。元の画像が4枚しかないのは、先ほど夜中に氷点下の中、撮影していてあまりに寒いので早々に家の中に逃げ込んだのがその原因です。(しっかり防寒対策した態勢で氷点下の屋外撮影なら、最低でも8枚、16枚ほど連続して撮影して、合成処理をするとより効果が確認できるかもしれません。次回の楽しみということにしておきます。(^-^;)
基本的に個人的な現時点での理解では、
星と星の間、真っ暗な部分にチラチラ、ザラザラみえてくるノイズが平均化されて、きれいな真っ黒な背景になる! というもののようです。
手元のメインカメラCanonEOS40Dでは、標準的なISO感度の上限がISO1600です。(現代の最新カメラではISO値が極めて大きいものもあるようですね)ということは、現実的に実用的なISO感度は800とか400あたりではないかと思っています。
もし「常用ISO感度 6400」というようなカメラ本体ならば、ISO800や、ISO1600、場合によってはISO3200あたりまで感度を変更しても、写した写真上で大きなノイズは発生していなかったりしそうですね。
・・・ともあれ、わが手元のEOS40Dでは、写真のノイズは「つきもの」なので、個人的にはそのノイズを(カメラ本体の性能で除去するのではなく)撮影後PC上でひとつひとつ手作業で少しでも軽減させることができれば!というのがCanonDPPを利用する目的ということになります。
〇合成処理前の一枚(赤っぽい色の写真) と 四枚を加算平均合成した一枚(青っぽい写真)
( 青っぽい色合いになっている画像は、加算平均合成後に画像処理ソフト・Windows標準フォトギャラリーで調整したため。 )
たった四枚ほどでも、<光のあるところ>と<光のないところ>の差を平均化して処理し直した後は、さすがに「ざわざわしたところ」がおとなしくなっているのを感じますね。
もっとたくさんの画像データ情報をピックアップして、どんどん平均化していくと、きっときれいな夜空がくっきりと仕上がることでしょう。
次は、三脚に赤道儀をのせて、望遠レンズ・カメラを星の動きに対して追尾しつつ撮影したカットを、加算平均合成処理してみたいですね。やはりオリオン座の オリオン大星雲 や、すばる のような撮影しやすく明るい星の写真で、合成処理してみたいと思います。
また、
加算平均合成処理をするうえで、その処理の基本をしっかりふまえて、よりいい仕上がりになるように注意すべきポイント・・・というのがいくつかありそうですね。とりあえず知識を得たら、そのあとは実際の処理で合成処理作業の効率のいい経験値を増やしていくのが大事そうですね。すぐ結果が目の前にどーんと出てくるので、楽しみながらトライできそうです。(^-^)
〇加算平均・写真の枚数・・・4枚、16枚 2020.01.26
いい内容です。
パソコンでの処理画面がブログに出ていて
分かり易いです。
DPPはインストールしていましたが、
早速、最新のバージョンにしました。
これから画像処理をします。
ほかにも画像処理の記事を上げてください。
草々。
コメントをありがとうございます。
また夜の空気が澄んで、星がきれいに見える季節に
なってきたので、星空撮影を楽しむことが
できるかなと思っています。
(暖かい季節の間は、空気がかすんでいたり、
雲が多かったりと難しいものだなあと思いました)
身の回りにあるもので、より少しでも
星空であそぶことができたらいいなと
思っています。
またよろしくお願いします。