昨日届いた初めてのNikonレンズ、アダプター利用でCanonボディに取り付けて無事(あっさり)撮影できたので安心しました。
というわけで、今日週末土曜日には心穏やかにNikonレンズのネジを緩めることにしました。
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(作成途中)
◯レンズ(内外)表面のクリーニング
外に面したレンズガラス表面は、直接アクセスしてクリーニング可能ですが、レンズ内部のガラス表面は、ある程度分解することできれいにすることが出来ます。
最近の電気仕掛けレンズは分解・組み立てが大変になる部分が多くなりますが、古いフィルム時代のカメラレンズはレンズの筒と、その中のレンズガラスだけで構成されていますので、その意味では比較的気楽に分解できますし、各部の掃除やグリスアップなども実現可能だったりしますね。
届いたレンズはパッと見たところ比較的良かったのですが、ライトを当てて透過させてみると、レンズガラスそれぞれの表面がクリーニングを必要としているようでした。そんなわけでレンズ分解で、レンズガラス表面のクリーニングをすることにしました。
◯ピントリングのグリスアップ
レンズを少し分解すると、ピントリングの内側、ねじ切り部分をのぞき見ることが出来ます。完全に分解しているわけではないので、ネジ部分をクリーニングまでは出来ないのですが、「カメラレンズ用ヘリコイドオイル」を爪楊枝の先につけて、ネジ部分に塗布することは可能です。
そうやってオイルを、点・・・点・・・点・・・と置いて、ピントリングを回すと、完全に乾ききってスカスカで、回すとシャーシャーと音のしていたピントリングが、回す時にぐっとトルク感が感じられるようになりました。
近距離の被写体で微妙なピント合わせをする時などは、スカスカでクルクル回ってしまうピントリングではなく、じわーーーっとピントを合わせていく手応え、トルク感がある方が具合いいので、きっとこの50mmレンズも扱いやすくなった・・・と思っています。(必要ならさらにヘリコイドオイルを追加して、もっともっと重たいピントリングにすることも可能かなと思っています)
◯絞りリングのグリスアップ
ピントリング同様、絞り値を設定する絞りリングも、グリスが完全に切れた、スカスカのただの金属わっかになっていました。なので、こちらも絞り値を設定する時の「リングを回す時の感触向上」をねらって、ヘリコイドオイルを少し塗布しておきました。
基本少なめ少なめで、塗布していって、自分の好みのリングの感触になったところでストップ!と思っているので、第一回目のオイル塗布は、ちょっと少なめだったかなという印象ですが、それでも絞りリングを回す時の感触はぐんと随分良くなりました。
◯Nkonボディとの整合整形加工(Aiなんとか・・・)
レンズのメンテナンス・・・という意味で、分解することもあると思うのですが、今回は、
「入手したレンズが、入手したNikonボディに取り付け不可能」
というどうにもならない状況を解消させるための作業をするために、レンズを分解することになりました。
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カメラボディ・マウント部分左上に小さな爪がついています。フィルム時代の古いNikonレンズでは、撮影時に絞りリングを回すと、そのリングについている爪(通称カニ爪)が、ボディから飛び出ているピンに差し込まれ、回したリングの位置情報をカメラ本体に伝達して、「適正露出」をカメラが計算していたということのようです。
デジタルの時代になって、カメラから金属ピンは飛び出ていませんが、絞りリングがどこまで回されたのかをカメラ側で判断するための「黒い爪」が装備されていて、その黒い爪が「適正露出」のための情報をカメラに伝えるようになっているようです。
・・・・で、この飛び出た黒い爪が、Nikonレンズを取り付けようとする場合、レンズ基部と干渉して「レンズそのものを取り付け不可能」な状況にしてしまっていました。
そこで、レンズ基部=絞りリングの部分をヤスリで削り落とすことにしました。
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上の写真、右のレンズが50mmf2で、カメラボディ・マウント部の「黒い爪」とぶつかって取り付け不可能なNikonレンズです。
ネット情報で「開放f2レンズの場合、絞りリング11の真ん中あたりから削る」とあったので、そのように削り落としました。
ちなみに左の28mmレンズは、Nikonのカメラに取り付け不可能なNikonのレンズを、メーカーであるNikonが「取付可能になるように改造」するサービスをうけて、最初から「切欠き」のあるNikonレンズでした。なので、左の28mmレンズは、ヤスリで削る必要なく、そのままカメラボディに取り付けることが実現しました。
そんなわけで、Nikonカメラに取り付け不可能なNikonレンズが有る、ことを学習したので、二本目以降のNikonレンズ入手の場合は、「取付可能なレンズ」を選んで入手するようになりました。
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50mmf2 28mmf3.5 SERIES E 75-150mm f3.5
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左ふたつのレンズはもともと切り欠きのあるレンズ、右端は加工したレンズ(カニ爪取り付けネジ、ぎりぎりで削り落としてあるので、ネジの途中が見えています・・・個人的にはこのカニ爪を残したかったので、なんとかギリギリで動作するようにヤスリをかけました)
(Nikonの場合、オートフォーカスレンズも、駆動モーターがカメラ本体にある場合と、レンズ本体内部にある場合があって、AFに関しても、NikonカメラにNikonレンズを取り付けようとしても、うまく動作しない場合があるということのようです。Nikonのことがわかっていない自分には、なかなか敷居の高いメーカーという印象です)
ともあれ、手持ちの50mmf2、絞り値開放でf2の情報が、カメラボディ本体に伝達されないといけないのですが、絞りリング11あたりから削ることで、正確にカメラ本体にレンズの絞り値が伝わっていることを確認できました。
ちなみに、手持ち「開放f3.5レンズではリング上の22と16の間から切り欠き」になっています。
それぞれのレンズで、開放値がf1.4のもの、f1.8のものと、それぞれ「切欠きの開始位置」がことなるようですから、今後他の開放値のレンズを加工するようなことがあったら、その都度、
「どこから削ればいいのか」 という情報を得た上で加工しようと思います。
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