フイルム時代 (単焦点レンズから、ズームレンズがどんどん普及していく時代)の「NikonシリーズE 75-150mmズームレンズ」をつい最近入手して、それ以降面白がって多用しています。
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上の写真のように、このレンズは「直進式ズーム」レンズで、ピント合わせをする(大きな)リングが、そのままズームさせるための操作リングにもなっています。
そのリング一つを、前に送ると75mm、カメラ側へ手前に引くと150mm画角に変化しますし、そのままリングを回すことで、それぞれの焦点距離でピント合わせが可能になります。( オートフォーカスはもう少しのちの時代に登場することになる )
この「直進式ズーム・レンズ」は当時NikonもCanonも、その他ほとんどのメーカーが採用していて、同様のタイプのズームレンズが<結構高価な価格で>普及していきました。
例えばその1980年代であれば、その操作リングは十分なヘリコイドの粘度が作用して、ズームしようとした時の操作ではリングが「ヌルー」と動いていたはずなのですが、現在に至っては中古市場の直進式ズームのリングは、動作がスカスカになっています。
例えばズームレンズを立てると、大きめの金属製ピント・ズームリングが自重で動いてしまいます。それもヌルーではなく、すーっとでもなく、スコン!カチン!と前後します。
ということは、足元の低い被写体にズームして構えていると、勝手にリングが自分の重さでズーミングしてしまって、当然合わせておいたピントも外れてしまう!ということになります。
対応策として一度分解して、ヘリコイドグリスを塗布するといいのは間違いないのですが、今回、「梱包透明テープ」で、ピント・ズームリングの摩擦力をアップさせて、動作を安定させることにしました。
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それが上の写真です。最初の実験だったので、適当に透明梱包テープをカットして貼り付けましたが、次回はもう少し見栄えのいいカットをして貼り付けようと思います。
リングが前後動作する部分の、元の鏡筒の直径が「透明テープ分太くなった」状態なので、ピント・ズームリングは傾けても、机の上にレンズを立てても、勝手に自重でカタン!と前後に移動するようなことはなくなりました。
レンズそれぞれの摩耗状況に合わせて、テープを貼る位置、テープの厚みなどをちょっと試行錯誤すると、それだけで、1980年代の扱いやすい直進式ズームレンズが復活することになりました。
これで、ミニ三脚に固定して低い位置の花にレンズを向けた時、75mm(ワイド側)以外の画角でも、撮影が可能になりました。
(100mmあたりにリングを合わせても、シャッターを切る間に、95mm、80mm、75mmと勝手に画角が変化し、ピンボケ写真を量産していました)
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