ラ・プロンジェ深海工学会

深海に関する学術技芸を考究し、海中観測・作業や機器開発などを推進する学会の活動を紹介します。

東京湾B-29探査結果の概要

2021-09-01 11:35:14 | 東京湾B29探索プロジェクト
1. 海底地形図
  調査用漁船とUSVに取り付けた2台のMBESの結果を統合した海底地形図が図1です。深さを色で表しています。
調査範囲は
北緯:35度29分40秒~35度30分20秒
東経:139度54分46秒~139度56分02秒
距離としては、
南北:1,230m
東西:1,910m
の範囲をほぼ全域カバーしています。白く抜けているところは、測線が外れてデータが撮れていないところです。

 深さは約20mから22mの範囲で、南東側が浅く、北西側が深くなっていますが、ほぼ平坦です。船の錨の痕であると思われる何筋もの溝が見えます。残念ながらB-29の残骸のようなものは見当たりません。
 主脚が引き上げられた2020年11月30日早朝の木更津の風況は、東北東の風、約2m/sです。船が風により流されたと考えて、引き上げ地点の周辺および東北東の方向を見ても、特段の不陸などの存在はありません。
 図2は、海底地形図に測線を重ね、さらに主脚引き上げられた位置(青三角)、および初日にSBPで計測された海底面下の強い反射位置(赤三角)です。
青の線:調査用漁船での初日の測線
橙色とピンクの線:USVによる両日の測線
黒の線:2日目の調査用漁船によるSBPの測線
 初日のSBPの計測で強い反射が発見された点はSPB-1からSPB-19までの19点です。


図1 海底地形図


図2 測線およびSBP(サブボトムプロファイラー)に顕著な反応があった場所
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