キャンピングトレーラを購入したWHITETOPオリジナルリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載後、色々と実証実験を行っています。今回は何の実験かと言うと…。
搭載後よりの悩みの解消です。
昼間でソーラーチャージが掛かる天気状況下でインバーター等での出力を行った際、GELバッテリーの時はある一定のタイミングよりバッテリーからの出力ナシでソーラーチャージのみで、使用可能であった事が出来なくなったこと。
キャンピングトレーラーHOBBYに搭載されたDometic社製スリムタワー(230V 190W)を昼間はバッテリー消費ナシで稼働させたい!
以前GELの時に実験で、100Vインバーター経由ですが可能でした。
これが…リン酸鉄リチウムイオンバッテリーになり実は出来なくなっている事を、以前のブログに記載していたと思います。
原因が何なのか??なぜ出来なくなったのか??
素人ながら色々原因と可能性を追求しました。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーはインバーター出力時に、電圧降下が少ない!
と言う事は…。
インバーターとバッテリー間の配線は太く電圧降下も少なく流れる。
ソーラーチャージコントローラとバッテリー間の配線は5.5Sqにて約4.8m配線されている。
そこで気付いた事…ソーラーチャージコントローラがバッテリーへ充電する際に電圧降下が発生していないのか??
ソーラーチャージコントローラの英文取扱説明書を取り出し翻訳アプリにて熟読したところ~どうやら16sq(6AWG)配線をすることを推奨している模様。
やはりココの電圧変化が重要なのか???
以前インピーダンスの関係でどうとか、ソーラーチャージコントローラー内にはコンバーターで電圧コントロールし逆流防止もしっかりされ~一般的充電器では出来ない充放電を可能としている…なんか難しい話を聞いたことがあります(;^_^A
ま…とりあえず~単純な計算にて調べてみました。
現状の配線長さより検討。
プラス側 約4.8m
マイナス側 約4.8m
よって 4.8m×2=9.6m…①
メーカー推奨サイズ
≪KIV16 (6AWG)≫
電線抵抗 1.49mΩ/m
①より1.49/1000×9.6m=0.014304
ここにチャージ電流値仮定10A・20A・30Aとします。
また実際のチャージ電圧を10A-13.5V・20A-14.0V・30A-14.6Vと仮定。…②
10A×0.014304=0.14304V 電圧降下率 1.1%
20A×0.014304=0.28608V 電圧降下率 2.0%
30A×0.014304=0.42912V 電圧降下率 2.9%
この降下状況をみて、電圧降下率3%以下を想定していると思います。
理想は充電電圧も電流と比例し降下するため、10A-1%降下・20A-2%降下・30A-3%降下で考えるとよいのかもしれません。
上記をメーカー仮定と勝手に推測。
現状配線より~計算
≪KIV5.5Sq(10AWG)≫
電線抵抗 3.27mΩ/m
①より 3.27/1000×9.6m=0.031392Ω
②仮定より
10A×0.031392=0.31392V 電圧降下率 2.3%
20A×0.031392=0.62784V 電圧降下率 4.5%
30A×0.031392=0.94176V 電圧降下率 6.5%
※すべてに於いて先程の数値より電圧降下が見られます。
そこで少し安価で手に入りやすい電線にて検討。
≪KIV8sq(8AWG)≫
電線抵抗 2.32mΩ/m
①より 2.32/1000×9.6m=0.022272Ω
②仮定より
10A×0.022272=0.22272V 電圧降下率 1.6%
20A×0.022272=0.44544V 電圧降下率 3.2%
30A×0.022272=0.66816V 電圧降下率 4.5%
※多少は電圧降下はありますが、先程よりやはり良い結果となりました。
ではもっと太線!!
≪KIV22sq(4AWG)≫
電線抵抗 0.844mΩ/m
①より 0.844/1000×9.6m=0.0081024
②仮定より
10A×0.0081024=0.081024V 電圧降下率 0.6%
20A×0.0081024=0.162048V 電圧降下率 1.2%
30A×0.0081024=0.243072V 電圧降下率 1.7%
※イイ感じの数値がでました!
しかし太い!!
ソーラーチャージコントローラの接続部をじっくり調査すると~あまり太いと接続が出来ない((+_+))
実測では約5㎜程度の配線が限界なことに気付き(;^_^A
ではと言う事で…実は今回採用した配線なのですが~
計算…。
N-SKILL 耐熱 OFC パワーケーブルシルバープラス
オーディオ電源用配線なので、配線が行いやすいと考えました。また素線が細いので電気を通しやすいので。
電線抵抗 1.376mΩ/m
①より 1.376/1000×9.6m=0.0132096
②仮定より
10A×0.0132096=0.132096V 電圧降下率 0.98%
20A×0.0132096=0.264192V 電圧降下率 1.9%
30A×0.0132096=0.396288V 電圧降下率 2.7%
※実際にはKIVの方が電線抵抗は低いのですが~
オーディオ電源用配線は柔らかく配線が行いやすい。電圧降下もメーカー予想数値に近いので…。
ここまでの数値を基に色々な方へ相談を行いました。
しかし皆さんココの間の配線を太くすることに~
『???????』
の疑問でした(*_*;
実証実験を行いたい気持ちが…(#^.^#)
やってみないとわからない!!と思い~配線をポチッと購入!
ほほ~なんかテレビの同軸ケーブルの様な感じに見える(笑)
仕事の休みに早速配線!!
まずは~PVスイッチOFF
いつもの様に~クローゼット内より配線作業!
圧着端子や半田つけも考えましたが~色々考えそのままで施工。
クローゼット内は完了!
あとは~バッテリー側の配線
やっぱり柔らかい配線は施工性は良いですね(⌒∇⌒)
さっそくPV側のスイッチON!!
通電状況をチェックし~早速実験へ!
外の天気は良い天気です。
インバータースイッチをON!
Dometic冷蔵庫(230V 190W)稼働テスト~開始!!
すると~すると~(⌒∇⌒)
な、、、なんと~(⌒∇⌒)
バッテリーからの出力が停止しています!
ソーラーチャージからのみでの、稼働に成功しました!!
更に~今まで見たことないチャージが…
30A超の発電です。この写真撮影前に35Aも目にしました!
約449Wで、今まで見たことがないチャージです。
充電状況もバッチリ!
そして~この状況も今まで見たことがありませんでした。
わかりますか?
ソーラーチャージコントローラーが満充電を判断し、充電を行っていないのです。
今までの配線が5.5Sqの時はこの様な状況はありませんでした。つまり電圧降下でチャージコントローラーが満充電を判断出来なかった。
そのことで、過充電気味となっていたと私は勝手に推測しています。
この配線を行い、この様な良い事は沢山ありましたが~
少々トラブルも…。
BMS搭載リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
12Vバンク!!
12Vバンクは難しい…(;^_^A
安全対策で過充電と過放電防止CUTでオンリースタイルのバッテリーセーバーを取付けています。
このセーバーは過充電対策で15.2±0.3Vでリレーにて電力CUTが入ります。
今までは電圧降下をしていた為、過充電など発生していませんでした。
しか~し!!
電圧がしっかり伝わり、電流もしっかりと伝わり…。
満充電付近でアブソーブ充電時にBMS制御を行う際に各セルが暴れ始め~数mV程度しか制御しないBMSでは…
ココの過電圧等を一瞬抑えることが出来ないタイミングが発生(>_<)
何度やってもバッテリーセーバーがCUT!
冷静になり検討し、チャージコントローラー設定をいじり続け~(^^)
色々な方からアドバイスを頂き、リーフバッテリーをサブバッテリーとして製造されている方からのアドバイスが良く~
安定する設定を見つけました。
現在はイイ感じで13.8Vのスタンバイ電圧を安定した状況で使用出来ています(⌒∇⌒)
新型コロナウィルスの影響でまだまだトレーラ牽いて出れる状況ではありませんが、お庭でキャンプでトレーラオフグリットを楽しんでいます。
今回の実証実験で少し、12Vリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの難しさやソーラーチャージコントローラーがどの様にコントロールしているのか、素人レベルより上になった気がしました(⌒∇⌒)
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