初っぱなに大橋巨泉がICUで亡くなったケースを例にあげ、自宅での平穏死を希望していたのになぜそんな結果になったのか? それは終末期在宅医療における医者選びにかかっていると説明してあった。
誰しもいつか迎える人生最期の時間を、できるかぎり「痛くない」「苦しくない」方法を模索し、患者(主に高齢者)に寄り添った医師の、現場からの具体的なケースが書かれていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/70/548cac09f43b5a69229fcca76ef32269.jpg)
にわか在宅医も大勢いるようで、生きてるうちに信頼できる在宅医を探す必要があるのか・・・と考えてしまった。
誰しもいつか迎える人生最期の時間を、できるかぎり「痛くない」「苦しくない」方法を模索し、患者(主に高齢者)に寄り添った医師の、現場からの具体的なケースが書かれていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/70/548cac09f43b5a69229fcca76ef32269.jpg)
にわか在宅医も大勢いるようで、生きてるうちに信頼できる在宅医を探す必要があるのか・・・と考えてしまった。
評判は知りませんが。
母の介護で在宅医にはお世話になりました。
癌だということで、往診の医師が必要になった当初、それまでのかかりつけ医に在宅医を頼んだらどうかという話もあったのですが、齢だという理由で断られてしまいました。事実、母より先にその医師は亡くなりました。
それでお願いしたのは末期がん専門の在宅医でした。
仲介したのは病院のソーシャルワーカーだったかケアマネだったかは忘れましたが。
ところが癌は病院の医師の誤診だったらしく母が元気になって別の医師に変わりました。
その医師は地域の比較的大きな総合病院の在宅部門のような医師でした。その方が、何かあった時、病院への入院がスムーズだということでした。
実際、母の状態が悪化して、往診に来た医師の指示で救急車が呼ばれ、入院してしまいましたから。
末期がん専門医なら最後まで在宅ということも可能だったかもしれません。
入院してしまうと、医師との話し合いで積極的な治療は行わないものの、結局、高栄養の点滴を最後まで打たれ、『本当にこれで良いのか』という状態で、2か月ほど生きて亡くなりました。
医師としては栄養剤の点滴の中止まではしたくなかったのかもしれません。
でも、私が死ぬ時は高栄養の点滴は要らないとつくづく思いましたよ。
いざとなると、医師選びなんて運任せだと思います。
死んだ人に、「痛かった?」「苦しかった?」って聞くわけにもいかないですしね。
楽に逝った、あるいは苦しんだ、というのは傍目にそう見えているだけで、
ほんとうのところは死んだ人しかわかりませんね。
老衰で亡くなったかたはホントに眠っているうちにスーっと、という感じで、
おそらく苦痛はないのだろうなと感じました。
でも前後不覚で昏睡状態になるまでがずいぶん長いんですよ。
そんな状態でも、胃ろうの人には栄養剤を入れ続けるし、
排便もあります。ただ体の中を通過しているだけです。
私の父は心不全で呼吸苦の中、最期まで手足をバタつかせて死にましたが、
医者によれば、単なる神経反射でバタバタさせているだけで
本人は意識もなく、苦痛を感じていないということでした。
私のイメージでは、死の間際はもう意識がないので
どんな原因で死ぬにせよ何も感じないのだろうと思います。
ただ間際までのプロセスに、治療なりケアなりで医者が関与しますよね。
そこがおそらく一番辛いだろうなと。
できればそのプロセスを短時間でさっさと通過したいですわ(^-^)
長尾医師はいつも「平穏死」を受け入れるよう訴えています。
この本は今までの「平穏死」に関する著書のおまとめ版という感じでした。
「平穏死」は痛くないよ、怖くないよというのを、こんなタイトルにしたのでAmazonで売り切れました(笑)
一番の妨げは胃ろうでしょうね。胃ろうの中止=「餓死させる」というイメージがあるから外す決断ができません。
そうです、あの先生です。
24時間365日の訪問医療をしながら、本も書き、講演にも飛び回っています。
ほんまに24時間?とききたくなりますが、在宅医のキャリアについては自信をもっておられます。
大橋巨泉の例では、本人は自宅での平穏死を望んだのに、在宅医が経験不足でモルヒネの量を間違え、ICUで亡くなることになったと書いてありました。
このことは未亡人ものちに非難めいたことを口にしていました。つまり在宅医の選択を間違えたということらしいです。
一度病院に入ってしまうと、なにがなんでも延命処置をすることになってしまうので、平穏死からは遠くなってしまいそうです。
この本では、ご丁寧に在宅医選びは「自宅で看取るいいお医者さん」というMOOK本を参考にと紹介してありました。