FLAIR CLOSSOVER/Tenere700/XLR250R/TRICITY125の11輪生活と雑感たれ流し。
迂回亭新館



6月は本当に戦争状態のような忙しさだった……というか、まだその仕事は全部は終わってないんだけど。(^^;)

とはいえようやく出口の光が少しだけ見えてきたところで、今日は午前中はお仕事、午後は休養ってことにした。

朝一番でデザイナーさんの事務所に向かい、ひと仕事。
それが終わると、用足しのついでにクルマのディーラーへとぶらり散歩。

まずはダイハツへ。
デビューしたての新型軽自動車「ソニカ」に試乗する。
ムーブとかタントとかのハイト系ワゴンで、スズキと共にこの世の春を謳歌している同社が、その余勢を駆って、もっとパーソナルなニーズを満たすべく開発したという触れ込みのニューモデルだ。

実物を見ると、思った以上にボリューム感がある。
車高が低めと聞いていたので、もっとこぢんまりした感じがなのかと思ったらさにあらず。三菱iにも負けないほど車体の四隅に追いやられた大径ホイールと、同じく四隅が切り立ったボディラインで、意外なほどに存在感のあるルックスだ。

全体をぼんやり見ると、側面からはなんとなく初代ホンダ・トゥデイに、後面からはよく言えばアルファ・ロメオに、悪く言えばそのアルファを猿まねした同社のマックスによく似ている。まぁ、それはそれとして、僕が一番気になったのはフロントマスク。

ワイド&ローというイメージを強調しようとしたバンパー下部の開口部まではまだいいのだけれど、ヘッドライト間にある本来のフロントグリルがどうもいけない。

開口部そのものの形状はあっさりしていていいのだけれど、その上端から左右に流れ落ちている折り目のようなラインが実に目障りなのだ。なんというか「ぎこちない営業スマイルをうかべようとして失敗した中年ウェイターの小鼻わきのシワ」に見えて仕方がない。

外観の話が長くなった。これはまぁ好みの問題だしね。(^^;)
とにかく乗ってみよう。

このディーラーの試乗コースは、なんと全長1kmにも満たないような店舗周辺の指定コースのみ。仕方がないので急加速や急制動も含めて、ちょっとばかり密度を上げて楽しませてもらった次第。

結論から言うとこのクルマ、すごくいい出来だ。

トヨタと共同開発したという新しいCVTと3気筒ターボの組合せは、既出の三菱iよりはるかに出来がよく、低回転からたっぷりトルクを感じさせるセッティング。
デリカシーのあるCVTのセッティングとあいまって、走り出しから軽自動車を忘れさせるものになっている。
半面、中高回転域ではちょっとばかり頭打ち感もあって、このあたりは4気筒を積む我がR2に分があるところだ。

一方の足まわりは、車高を下げ、ホイールベースを目一杯伸ばした(iの2550mmに対して2440mmとわずかに負けているけど、エンジンレイアウトの違いを考えれば驚異的。ちなみにR2は2360mmmだ)効果がハッキリ出ていて、三菱iほどにドラマチックではないにせよ、実に(いい意味で)普通に(軽の枠を外して)自動車らしいと言い切れる操縦性を得ているのに感心。
ステアリングは微少舵角からしっかりレスポンスするのに神経質でないし、さらに大きな舵角を与えても揺り戻しがこないので、これなら安心して飛ばせそうだ。

とにかく、走ってみての印象はどこまでも卒がなく、正直言って驚かされた。
それだけに、全体としての印象が逆に希薄になってしまうのが辛いといえば辛いところ。「名作劇場」ではあっても、迫真のドラマ性には乏しいと言えるかも。

こうした印象には、ちょっとばかり事務的に過ぎるインテリアのデザインと仕上がりも影響していそうだ。
人間と触れる部分には、もうほんの少しでいいから、何か官能的な匂いがほしかったなぁ。例えばR1のような…ね。
ただし、シートは座り心地やスライド量も合格点で、図体のデカイ僕でもちゃんとした運転姿勢が取れたことは声を大にして讃えておきたい。それでいて後席もしっかりスペースが確保されているのだ。これもまた「卒のなさ」につながってしまうんだけどね(苦笑)。

その後、今度はスバルのお店(ウチのR2がお世話になってるお店じゃないんだけど)に寄り道。こちらも新登場のステラというクルマを見る。



このクルマ、R2/R1のビジネス的失敗(実際売れてないんだから仕方ないよね(T-T))から、急きょ企画されたというウワサのハイトワゴン。ダイハツとはちょうど逆の流れで、逆ジャンルに攻め入ったというわけだ。

とは言え、ダイハツが成功の余勢を駆ってきたのとは対照的に、スバルは苦境を背にしての戦いだけに、時間もお金もなかったことは明らか。このステラも、インパネはじめとする各所にR2のパーツを多数流用してコストを抑えている。

別に流用自体は悪い事じゃないけど、そもそも全然方向性の違うクルマだけに、厳しいところがあるのも確かだ。そして何より、例えばステアリングにチルト機能すら備わらないというR2の悪しき面までそのまま継承してしまっているのは、どうにもよろしくない。

実際運転席に腰を下ろしてみると、ハイトワゴン特有の頭上のムダ感は別にしても、自分にとってはなんとも収まりの悪い空間という印象。
そして、後席優先のツケだろうか、前席のスライド量がR2に比べてもかなり少なく感じられ、僕がまともな運転姿勢を取ることはできなかった。
メインターゲットである女性にはこれでいいという判断なのかも知れないが、少なくともクルマ作りには実直誠実が売りのスバル(妄想?)として、これではまずかろうと思う。

運転姿勢がまともに取れない以上、試乗も楽しいわけがない(というか危ない)ので、ここは見るだけでお終い。ちょっと悲しい展開になってしまった。

中身に比べて形(エクステリアもインテリアも)は決して悪くないんだけどなぁ。
スバルなら、せめてその逆であってほしかったなぁ。

今日の結論。
ウチのR2、やっぱ楽しいわ。(^^)

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コメント
 
 
 
Unknown (くに)
2006-07-05 00:53:52
ホントに軽は市場的にも元気がいいですね。

ワタクシ的な結論として、やっぱり車は軽い方がいい!

(まあ、バイクもだけど)

ってなわけで、スイフトやらビッツのRSやらあたりに

試乗できるとシアワセ。

コルトのスポーツモデルもいいらしいですわね。

でも、試乗してそっちがよくなっちゃったら困るので

試乗しないことにしよう。(笑)

スキーに行く車と、そうでない車を別に持てれば

いいのになあ。

とぼやいてみる。
 
 
 
Unknown (あやや)
2006-07-05 20:48:57
軽カーほしいなあ~

ロドスタは走る愉しさを教えてくれるいい車なんだけど

バイク2台と車の維持費が・・・・バカッ高(泣)

ロドスタは10年乗ったら乗り換えるつもりなんで

そのときは、軽カーワンボックスが欲しい☆

軽トラでもいいな~

荷物がたくさん入る車が最高。。。
 
 
 
最近の (はっしぃ)
2006-07-06 00:42:35
軽自動車の充実ぶりは凄いですね。

三菱のiもホイルベースとエンジンの

レイアウトにこだわりを感じますしね。

でもオチはR2サイコーでしたか。(笑)

 
 
 
いえいえ(^^;) (単二)
2006-07-06 07:35:30
>はっしぃさん

いや「サイコー」などと不遜なことは申しません。

いろんな意味で辛い部分もありますしね~>R2

でも楽しいんですよ。それだけ。(^^;)



>あややさん

バイク維持のために軽、ってのはウチも全く同じです。

効きます!>マネーセーブ

でも、あややさんの場合、軽を買っても

「遅いッ!!!」

とか叫んで一瞬にして買い替えそうな気も……(爆)



>くにさん

スイフトスポーツはホントにいいらしいよ。

ノーマルでもメチャよかったからねぇ>スイフト

コルトは……三菱の喪が明けてない(爆)ので却下。

ぼやきじゃなくてゼータク者のつぶやきでは?(笑)
 
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