遙か安房国に寄せて（最終回・長いよ～）

横須賀PAを出て本線に入ると、すでにそこは渋滞の列。
とは言え、終点の佐原ICまでの距離はわずかだから、ここはガマンの子でじりじり進んでいく。幸い、衣笠ICを過ぎると流れはよくなり、一気に終点佐原ICへと向かう。
ここから久里浜のフェリー乗り場まではあと少しだ。

途中、ボクの勘違い（昔は衣笠までしか高速が来てなかったからね～(^^;)）で交差点をひとつ間違えたけど、一応順調にフェリー乗り場に到着。

しかーし！　そこにはすでに人とクルマの長蛇の列が……。

場内アナウンスに耳を澄ませば、クルマもバイクもこの時点で「３便待ち」らしい。３便って言うと、たっぷり１時間半は待つことになるだろう。その上キップ売り場自体が行列なのだ。ううむ。

ま、すでに予想はしていたことなので、あっさりと計画変更。

房総半島へ向かう計画を放棄して、今回は三浦半島でエンジョイすることにした。みんなも同意してくれたので、そのまま三崎港を目指すことに。
誰かが鴨川で待ち受けてたらとも思ったけど、そこはゴメンナサイってことで（爆）
いや、メールはもらってなかったから大丈夫だと思ったんだけどね。(^^;)

海沿いの県道を走り出すと、潮風や、キラキラ光る海がベラボーに気持ちいい。カモメやトンビもすごい低空で気持ちよさそうにホバリング中で、手を伸ばすと捕まえられそうなくらい。

野比から国道134に入り、津久井浜沿いに出ると、道路は渋滞してくるものの、何しろ周囲がキモチいいもんだから全然へっちゃらである。「渋滞？　なにそれ？　ヘラヘラ～♪」ってなもんだ。
三浦海岸の交差点を左に折れてR134を逸れ、さらに海沿いを行く。ここからは渋滞もなく、ますます海と空を満喫の走りだ。ヤッホー！
渋滞無しとは言っても前走車はしっかりいるのでペースは上がらない。それでも気持ちよさには変わりない。これぞ春のツーリングってもんだよね。

途中、三浦の豊かな畑作地帯や、巨大な風力発電の風車を横目にゆるやかなアップダウンを走り抜け、気がつけば三崎港に到着。これまた記憶が定かでなくってみんなに迷惑をかけちゃったけど、二輪の駐車スペースはタダだったのね。ちょうど混み始める直前のタイミングだったようで、すんなり入り込めてよかった！

三崎港では観光物産館「うらり」でソフトクリームを買い、ウッドデッキでのんびり。さっきまでちょっとおねむだった王子も元気を取り戻すと、行き交う観光客の飼い犬と戯れていて最高にカワイイ。

それにしても三崎のにぎわいぶりには驚いた。ここには年に数回（魚を買い出すためにクルマで）来るんだけど、平日がほとんどで、休日であっても朝早く来ちゃうから、こんなに人がいるのを見たのは初めてだ。まだお昼前なのに、大通り沿いの食堂には行列ができはじめているのを見てちょっとアセる。

そこで、そういうお目立ち系の店を避けて、いつもカミさんと入る裏通りのお店へ。ここには行列こそなかったけれど店内は満員で、ちょっと待たされる。これまた初体験だ。でもまぁ、味には自信があったので、みんなにもちょっとガマンをお願いした。

ようやく入れた店内で、各人思い思いにオーダー。僕らはお決まりの「中トロ丼」をお願いする。出てきた料理はいつもながらに絶品！　みんな満足してくれてるといいんだけど……。

食後は腹ごなしも兼ねて、漁師さんたちが信仰する海南神社にお参り。群れているたくさんのハトに興味津々の王子。不可思議な枝振りのご神木にビックリのナカムラさんなどなど、ここも楽しめたみたい。とにかくみんなのんびりしたいい笑顔になってるのがウレシイ。

三崎の町もお昼時を迎えていっそう人が増えてきたので退散することにした。三浦半島の西岸を北上しようかとも思ったけれど、そちらは逗子葉山というなだたる渋滞エリア。ここはいっそ来た道を戻ろうということに衆議一決。先ほど通り過ごした風車の公園に向かうことにした。

走ること約10分。２基の巨大な風車がそびえる公園には、シロツメクサの花が咲き乱れる草原が広がっていて、これまたサイコーの気分だ。とくに王子は広い原っぱに興奮しきり。走り回ったり、花や虫たちを穴の空くほど見つめてみたり。こういうところに来ると、大人も子どももタマシイが充電されるんだなと実感。
ナカムラさんも「王子のためにも、こんなところに住みたいなぁ」と言っていたけど、ホントにそう思う。人間も草木と同じで土がないとしおれちゃうに違いないのだ。

ここでたっぷり１時間ほど休憩。それでも時間はまだ早めながら、しこたまタマシイが満タンになったことと、帰りの渋滞を避けるため、帰途につくことにした。

往路と同様、三浦海岸からR134へ入り、一路佐原ICへ。途中思い出の（笑）横須賀PAで陣形を整えて、これまた思い出の大黒PAをゴールに定めて走り出す。

MISO氏のR1-Zを先頭に、ナカムラさんのGPZ、ナガセさんのドカ、そして我がGPZと竿になって疾走。そこそこいいペースで走ってるんだけど、途中料金所のたびごとに、ETC装備のあやぞうさんアルファにかわされてしまう。まるでピットワークの悪いF-1チームの気分だ（爆）。

最終的に大黒にはあやぞうさんのアルファを先頭に到着。バイク部隊４台の完敗である。うへ～。参りました～(T-T)

ここで互いの労をねぎらって解散。と言っても、ウチら以外は一緒に都内を目指すわけで、ボク達が先にサヨナラというわけだ。カミさんをアルファから引き取って（笑）タンデムシートに。

んん？　なんでみんなそんなに笑ってるの？（爆）
どうもウチら２人のGPZタンデムは他人が見ると相当スゴイことになってるらしい。(^^;)

このあたりの絵は、きっとナカムラさんのブログで公開されるハズなので、物好きな人はそちらでお楽しみを。
そうそう、解散後にももうひとつ事件が起きたらしいしね（謎笑）。

いろんな出来事があって、コースもすっかり別物になっちゃった今回のツーリング。でもすごく楽しかった！
臨機応変、行き当たりばっ旅こそがツーリングだもんね（笑）
これに懲りず、また遊んでね～＞参加の皆さま
そして安房国よ、またいつかリベンジしちゃるからな～！
今度はスカラベで行くかね？＞ナカムラさん