似て非なるモノについて。

かたや115PS、100Nm、20リッター、198kg。
かたや116PS、97Nm、19リッター、191kg。

あまりにも似通ったこのスペック。
前車はタイガー（'07モデル・非ABS仕様）、
後者は990スーパーモトのものだ。

車重に関してはタイガーが乾燥重量、990SMが半乾燥重量のデータなので、実際にはあと数kgの差があるだろうけれど、それにしても数字だけ見るとバッティングしまくりに見える両車。ツーリングにも安心の大容量タンクも共通の特徴だしね。

実際問題、今回こんな事になる前は、タイガーがあってSM買うなんて「あり得ないでしょ～」と思っていた。
ところがどっこい両車は完全に、もうあまりにも違うバイクだったのだ。

990SMで高速をぶっ飛ばす気になんて絶対ならないし、
タイガーでタンデムのまま不整路に突っ込もうなんて気はさらさら起きない。

スーパーモトでの高速は、ひたすら猛烈な風圧との戦い。
タイガーも１人乗車ならそこそこ荒れた路面もいなすけど、タンデムだとやっぱり話は別だ（990SMだって好きこのんでタンデムでダートに行こうとは思わないけどね(^^;)）。

上記に記さなかった数字。
タイガー：キャスター角23.2度／サスストローク150mm(前後とも）
990SM：キャスター角24.9度／サスストローク200/210mm（前／後）
秘密はこれらの数字と、タイガーの並列３気筒、スーパーモトのＶ型２気筒にあるんだろうなぁ。

990SMの心臓。ボクにとっては初めてのビッグＶツイン。

先代の950ではキャブ仕様だったものが、990化でインジェクションに。

「繊細なキャブ、パワフルだけど荒々しいFI」
……という評価はもう、過去の話と感じる仕上がりだ。
猛々しさは失われていないけど、それをむき出すか否かは手綱さばき次第。