この写真は、台湾の「KYMCO」(脱臭剤じゃないよ)というメーカーが開発した排気量500ccのビッグスクーター「XCITING 500」(国内未発売)だ。
このキムコを筆頭に、SYMなど数多くのアジア系二輪車メーカーの台頭が著しい。
125cc超の大型スクーターというジャンルは、日本の二輪市場でも中心的な役割を占めるまでになっていて、これらアジア製スクーターも急速な勢いで浸透し始めているのだ。関心のない人には気づかないかもしれないけれど、特に都市部などでは結構な台数のアジアンスクーターを見かけるまでになっている。
理由は何といっても安いから。同等排気量の国産車よりも確実に割安なプライスタグと、国産にはないアクの強さ(エグいデザインとも言う)が人気の秘密だろう。
ただ、これらのメーカーは、かつての日本メーカーがそうだったように、今はまだ物まねの域を出ていないと思う。このエリアから新しい何かが生まれたことは未だないからだ。こうした大型スクーターや、我がスカラベオのようなラージホイールスクーターなど、それぞれヨーロッパや日本での流行を巧みにキャッチアップして、それを安~く生産するのが彼らの常套手段。
もちろんそれを否定する気は全くない。というより、その脅威をもっと感じるべきだと思う。侮ったり嘲ったりするヒマがあったら、国内メーカーはもっともっと努力しなくてはならないし、我々ユーザーはもっとメーカーを叱咤してそれを促さなくちゃならない。
「アジアの脅威」なんて言い古された言葉だけど、二輪の世界では、今まさにそれが現実のものになってきているように感じる。少し前までのそれが、単なるホンダやヤマハのブランド名の「もじり」に過ぎなかったことを思うと隔世の感がある。
先般目にしたブログ記事では、きょうびの大学生が日本が世界に冠たる二輪車の生産国であることを知らなくて驚いたという。これはそら恐ろしい話だ。先人たちが作り上げたこの誇るべき産業と、それを楽しめる環境を少しでも発展させていくためにも、僕たちライダーにできることはまだまだあるはず。
みんなでちょっとずつでも、知恵や時間や力を出し合いたいものだよね。
| Trackback ( 0 )
|
過去の前例からしても、「奇」なるものは「一発屋」または「三日天下」、そして「不人気車」になる可能性が高いですから・・・
それに対して「追う者」の立場にあるアジアンメーカーは勢いがあります!
デザインや色の使い方まで、思い切ったことができますからね・・・(ただ、何処となくコピー丸出しなところもありますが)
しかも、モデルサイクルも短めに設定していますし・・・(減価償却できているのか疑問です)
なお、アジアンスクーターではありませんが、今、一番熱いと思うのがデルビのスクーターです!!
何しろ、スクーターの概念を越えようとしています!
価格もぶっ飛んでいますが、アルミツインチューブ・フレームとか、センターアップ・マフラーとか「スクーターに必要なの?」と聞きたくなる物が装備されています(笑)
国内にも来年からリリースされますからね(成川商会)。
早く現物を見てみたいです!!
好きな私には日本のメーカーの先行きも心配。
ガソリンの供給や環境問題で、車やバイク業界も様変わりしていくのでしょうけど、はたして
私たちはそれについていけるのかも心配。
デルビは熱い! 確かに。
でも、欧州メーカーが生き残っていくのは大変ですね。
たとえばベネリみたいに魅力あふれるモデル(トルネードとかTnT)をせっかく出しても、経営環境の苦しさゆえに、あげく中国資本に買われちゃったりしてますし。
東欧圏の労働力の利用と、欧州内に限らない市場開拓ができるかどうかで、生き残りが左右されそうな気がします。
その意味ではどの欧州メーカーも、日本やアジアでの販売体制がおざなり過ぎますよ。ましなのはBMWとかくらいじゃないかなぁ。
全然関係ないけど、僕のメットはデルビに乗った往年のGP80ccクラスチャンピオン、マルチネスのレプリカです(^^;)
>くにさん
スカラベオに乗っておいて言うのもなんだけど、僕もこう見えて結構ナショナリストなのです。
GPでは絶対日本メーカーに勝ってほしいしね(笑)
でもホント、環境問題その他、心配ですよね。
やっぱ自転車しかないのか!?(爆)
やっぱりバイクか、かっちょいいスクーター
乗りたいなぁ(むずむず)
いやいやいかんいかんっ。
で、どの時代のレプリカなんですか?
やはりデルビ時代の???
もちろんデルビ時代のですが、所有バイクに合わせて自己流カラーにアレンジしたものです。
オリジナルの白/赤だと鳩サブレ号にしか似合わないと思われるので(笑)
おひまならこちらをご覧あれ~
http://blog.goo.ne.jp/linkerbell/e/50100e5f677ef85ba715184bc158a8b0
自分は40年選手のラビットで隣に並んだりしたりするとジロジロこっちを見たりしてますねー笑
果たしてこれらのスクーターがこれから40年間走れるのかは疑問ですが、メーカーも色々考えているでしょうが、作るだけ作っといてブームが去ったら部品も無いわ、直せないから放置自転車みたいなゴミみたいに成っていくというのはご勘弁願いたいもんです。
ブームで売るだけ売って後は知らん顔ってのはしないでねー