先日、都内の小石川後楽園へと咲き始めの桜の撮影に出掛けた。
開園時間の9時を前に、すでに門前には多くの人が集まっている。
その多くは明らかに50~60の坂を越えているとおぼしき悠々自適の「カメラマン」たちだ。
一眼レフと三脚を大仰に抱えたその人たちを見て、悪い予感はしていたのだけれど、その予感はすぐに現実のものになった。
開門後、慌てるでもなく、それでもほぼ一番に、お目当ての枝垂れ桜にたどり着いたボクたちは、順光側から撮影を始めた。ぐっと寄って超広角、さらに寄ってマクロ。この間ほんの数分だろうか。
すると大声でわめき散らす声がする。見ると先ほどの「カメラマン」たちのグループだ。
「おぉーい! そこ邪魔なんだよ。どいてくれ!」
「!!!」
どうやら彼らは逆光側からこの桜をシルエットで撮ろうということらしい。
その撮影意図をどうこういうつもりはもちろんない。
しかし「どけ」とは何事か! そもそもあんた達は何様なのだ。
先に撮影を始めた人間がいれば、ひとしきりそれが終わるのを待つか、別のアングルを探すのが常識ある「カメラマン」の態度だろう。
そもそもこちらはまだわずか数分、数カットのシャッターを切ったところであり、こちらのアングルから見れば邪魔なのは後から来た連中の方なのだ。
当然ながら相手にせず、さらに数カット撮影を続けたが、その間も繰り返し「どけよ」の声が響く。いったい何という連中なのだろうか。
ボクらが撮影ポイントを替えた後、連中のやっていることを見ると、その場で延々と巨大な三脚を使って撮影を続け、後続の(カメラマンでない)来園者の通路を遮って悪びれることもない。思った通り性根の腐った連中だ。こうした多くの人が訪れる場所の撮影であのようなどでかい三脚を使うということ自体、写真をたしなむものとして恥ずべきことだということにすら思いが至らないらしい。何年生きてきたのか知らないが、なんとも無為に歳を重ねてきたものだ。
美しい桜と都心のど真ん中に似合わない庭のたたずまいは本当に素晴らしかったけれど、この馬鹿者どものせいで、撮影気分は台無しとなった。
普段は人を避けて、なるべく不人気な土地に出掛けるわが家の撮影行。
珍しく色気を出して「名所」の類に出掛けたのが間違いだったのだろうか。いや、間違ってるのは連中の方だと信じたい。
サンデーカメラマンの裾野は広がるばかりだが、こうした不心得者(誤解を恐れずハッキリ言えば、どういうわけか高齢者に多い)の数もまた増える一方だ。実に嘆かわしいことだけど、嘆いてばかりもいられない。長くなった老後を視野に「生涯教育」という言葉が広まって久しいが、彼らに教えるべきは第一にマナーなのかもしれない。
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4日にNHKが放送したようですね。5日に小石川植物園(名前が紛らわしい)に行ったら、このしだれ桜を探している方がいました。
こちらの写真のお陰で、どんな桜が見ることができました。桜に罪があるわけじゃないけれど(←よく聞くせりふ)狂う人が多いですね。
そうそう、植物園と間違えちゃうこと、多いんですよね。(^^;)
春ですから、いろんな意味でおかしくなっちゃう人も多いんですが(苦笑)、どうもこの手の輩は季節を問わずこういう蛮行を働いていそうな気がするので気が滅入ります。
そんなとげとげした気分で撮った写真ですが、お楽しみいただけましたなら幸いでした。(^^)
人のふり見て……で、せめて自分が人様に迷惑をかけないようにしたいものだと思う今日この頃です。
銀行とか、取引先がちやほやするもんだから、自分が偉いって勘違いしちゃうんでしょうね。
まあ、自分だけはそうならないようにしたいですね。(一介のサラリーマンだからならないと思うけど、、)
大体桜を逆光で狙うって感覚自体どうなんだろう?…そもそも桜のほのかな色って、かなり露出をシビアに決めないと出ないんじゃないかなあ…。逆光でシルエットにしちゃうと「木の写真」ではあっても「桜の写真」ではない気がしますが…。
いや~。実は私も一応社長(兼小間使い)なんですが……(^^;)
中小どころか社員2名零細企業ですから、銀行にも取引先にもちやほやされたことはありませんけど。
ボクが書いた「高齢者」もそうですが、なんでも十把一絡げにするのはよくないっすよね>自戒
>らくたさん
なぜかコメントを3ついただいていたので1つにしておきました~(笑)
逆光からの撮影は、それはそれで一つの撮影意図としていいとは思うんです。だけども無人の野原で撮ってるわけじゃあるまいし、自分の思ったアングルに他人が入るのがイヤなら、貸し切りにでもするしかないでしょうに……と思ったのでした。
そうですね、なんでも一括りは良くないですね。
でもそういう偉そうにいう年配の人って、やっぱり普段仕事でも偉そうにしていられる人だと思うんですよ。だから、実社会でも、会社内と同じだと勘違いしているような気がします。
今日は桜日和、朝道路で、昼会社でちょっと撮りましたので、これから、地元の花見でも取って、夜は夜桜をストロボで撮って見ます。
広島の桜も綺麗ですよ~♪
もっとも地方の一都市ですので、人の数もたかがしれており、
上記のような混乱は見受けませんでした。
それにしても、「マナー」という言葉をどこかに置き忘れてきたような生物ですねぇ…
(同一種の生き物とは思えません)
もう一度、DNAを入れ替えて、保育園からやり直して欲しいものです。
話は変わりますが、ブログを開設してみました!
http://shiraoma.blog7.fc2.com/
大好きな、焼酎と車のブログです。
良かったら、一度遊びにいらして下さいね(*^。^*)
お待ちしております。
あ、勝手ながらリンクを張らせていただきましたm(__)m
もし、行かれたのが5日であれば私も行きましたので一言。5日でなければ聞き流して下さい。
私も9時に入園し、逆光で数枚撮影してから右へ(南側)へ移動しました。すでに三脚を立てた年配者が数名いましたが、順光側(東側)に派手な黄色い服を着た方がかなり木に近づいて撮していました。桜の淡い色よりかなり目立つため、年配者もシャッターを切らずに、そのうちどくと思い待っていたようでした。時間にして5分弱でしたがかなり長く感じました。(たかが5分と思うでしょうが実際に何もせずに5分待ってみて下さい。かなり長いですよ。)正確な言葉は覚えていませんが一人が「邪魔だよ。ずっとどいてくれと言ってるんじゃないんだから」というようなことを言いました。
我が物顔に振る舞う年配者を擁護する気はありませんが、開演前から並ぶのは少しでも人が写らない写真を写したいからだと思うので、ある程度撮したら譲り合うような他の撮影者に対する配慮も必要だと思います。お互いに。
基本的には仰るように聞き流したいと思います。ですが、あなたの書かれていることはやっぱり「?」と感じますので少しだけ書いておきます。
お互いに配慮が必要という点には諸手を挙げて賛成しますが、撮影会ではあるまいし、こうした場が自覚を持った撮影者だけのものでないことも自明です。となれば、そうした配慮の埒外にいる人(カメラを構えているか否かを問わず)も当然数多くいるわけで、それを「邪魔」であるとか「どけ」とかいうのはカメラマンの横暴だと私は思いますね。
少なくとも私が目にした人々は、自分の権利を主張しながら、撮影者のみでない他人に配慮をしているとは到底感じられなかったことを申し添えておきます。連日に渡ってこういう輩がいたのだとすればそれこそウンザリです。
ここをディスカッションボードにするつもりはありませんので、もしこれ以上なにかあるようでしたらメールにてご連絡くださいますようお願いします。ちなみに私の撮影時の服装は大変に地味な黒系ですので念のため。
らくたさんに謝っていただくようなことでは……。(^^;)
悪いのはgooなんですから~。
このところ夜中は重くて使い物にならないし、エントリーは投稿しようとすると消えちゃうしでとんでもない状態です。お金払ってアドバンスパッケージにしてるのになぁ(T-T)
らくたさんのご尊顔(とゆーかグラサン顔?)、拝見しました。
確かにアメリカンが似合いそうな……?(^^;)