990SMを駆って、先日、今さら今年初めてのツーリングへ。
同じSMや、兄弟車のSMTなど4台を連ねて房総を流してきた。
道中、お約束のマシンスワップなど楽しみながらの走りで、見えてきたのはSM/SMTというバイクとタイヤの相性という問題。
今回、SMとSMTはそれぞれ2台ずつ。それぞれが履いているタイヤは下記のような構成だった。
単二 SM:メッツラー ROADTEC Z6 INTERACT
mamoru SM:ピレリ ANGEL ST
みつ SMT:ミシュラン Pilot Road2
okan SMT:ピレリ ANGEL ST
いすれのマシンも、ライン装着タイヤ(SMはピレリ SCORPION Sync、SMTはコンチネンタル Road Attack)を使い切って、2セット目のタイヤを履いているという状態だ。
さて、ウチのSMが現在履いてるZ6の違和感については以前に書いたことがあるけど、今回改めて思ったのは、SM/SMTが、タイヤの個性にかなり敏感に反応するバイクだということ。
ピンポイントで乗りにくい、というのではないのだけれど、バイク自体がタイヤの好き嫌い(相性の良し悪し)をかなりハッキリ訴えてくるように感じたのだ。
SMが標準で履くSCORPION Syncは、オンオフタイヤのようなパターンとハイグリップタイヤのようなコンパウンドを併せ持った個性的なタイヤだけど、実はかなり懐が深くて、同様にこれを標準装着した各車(たとえばDUCATIの初代ムルティストラーダやBuellの9SXなど)はいずれもその自在な乗り味が印象的だったのを思い出す。あのタイヤのキャラクターは、まさにSMにピッタリだった。
とは言え、ハイグリップライクなコンパウンドは摩耗も早く、わが家では走行5000kmあまりでライフを使い切ってしまった(ただしイヤな偏摩耗は無くて、ライフ末期までフィーリングが大きく悪化することがなかったのも印象的だ)。そこで現在履いているZ6は、ライフとスポーツ性の両立を期待して導入したのだけれど……。
今回の乗り比べで、仲間たちが語っていたのがANGEL STとSM/SMTの相性の良さ。自分でもZ6導入時にはANGELを候補に挙げていて、その国内導入が待ちきれなかったのが悔やまれる。
ピレリとメッツラーは現在資本関係にあり、両者のタイヤづくりには深い関係がありそうなんだけど、それは共通性よりもむしろ差別化という形で現れているような気がする。どっちがどうではないけれど、両者はハッキリと違う価値観でタイヤを作っているように思うのだ。そしてオーストリア生まれのKTMは、しかしゲルマン的なロジックよりも、ラテンの官能性と肌が合っているかのようだ。
ともあれ、現在ピレリのANGEL STを履かせた仲間たちは、一様に満足げな笑顔を見せている。う~む……。
まだまだZ6の寿命は残っているものの、ついつい思いを巡らせてしまうのは次期タイヤ候補。
ノミネートされているのは以下の通り。
1)ピレリ ANGEL ST
何しろ間違いなくSMとは好相性。ハズレがないという点では最右翼の候補となる。
問題はSM/SMT仲間がすでに大勢履いていること。スリルに欠けるんだよなぁ(笑)。
2)ミシュラン Power Pure
ハイグリップタイヤに近いコンパウンド感触だった標準装着のSCORPION Syncの延長線上にイメージをふくらませてノミネート。超軽量が売りのスポーツタイヤだが、海外のSM乗りのブログでもマッチングの良さが伝えられるなど思わず期待が高まる。問題は日本の峠道などによく見られるグルービング(舗装の溝加工)とフロントの縦方向パターンが干渉してハンドルが取られる傾向があると伝えられていること。もちろんツーリング志向のタイヤに比べれば寿命も懸念材料だ。
3)コンチネンタル Road Attack2
SMT標準装着タイヤの後継モデルだけに相性面でも不安が少ない。流行りのマルチコンパウンドが取り入れられて寿命にも期待できる。取扱代理店が北海道にあることから、入手性に難有りかも?
……とここまでが最近までの考えだったのだけれど……
4)ピレリ SCORPION TRAIL
DUCATIの新型ムルティストラーダのために開発されたと伝えられるニューモデル。ある程度の不整路面を含むオールテレイン性と、低温やウェット路面への対応力がうたわれている期待の新作。現在日本ではDUCATIの補修用パーツとしてのみ入手できるが、欧州では既に普通に販売されていて、ホンダなど他社での採用例も出てきていることから、早晩国内でも入手可能になるものと思われる。トレッドパターンの印象もSCORPION Syncに近く、正直、これを待って履き替えたいというのが今の気持ち。
だが!そこへ更なる新作が登場!
5)ミシュラン Pilot Road3
言わずと知れたベストセラータイヤ・Pilot Raodシリーズの最新作。メインのトレッドパターンと同様の深さまで刻まれたより細いサイプが特徴で、路面の状況や温度への適応性を飛躍的に高めたとされている。同シリーズのPilot Road/Pilot Road2は、いずれもタイガーで履いたが完成度の高さが印象的。新作にも興味津々な半面、SMTとRoad2の組み合わせではやや神経質というか、若干オーバーステア気味の傾向も感じられたことから、よりリスキーな選択になるかも。ううむ。
とまぁそんな具合に、タイヤ選びに頭を痛めるのもまた楽し。
またその結果がとてもダイレクトに感じられるという意味でも、SMって本当に楽しいバイクだよなと思うのだった。
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いろんなタイヤがあって目移りしますね。
試乗させてくれるとこないかなア
次回に一緒に走る機会があれば
エンジェルSMをお試しください。
きっと感動しますよ(笑)
この流れだとフツーはエンジェルなんですけど私は次はPilot Road3にします! パターンが変態で好きです。
このラインナップだと、まさに発売直前のPR3が大本命?
φ( ̄∇ ̄)b
希少性だと、SM+SCORPION TRAILの組合せでしょうか。
インプレ楽しみにしています~
今回の経過からすると、象さんは相性としては他に譲るところがあるようですが、
スリルという選択ならこちらもノミネートにゼヒ(笑)
Z1-Rも開発当時からタイヤを激しく選ぶ単車だったようで、色々なチョイスで楽しんで来ました。笑
今度はどれを履かせようか悩む処ですが、お財布と相談しつつの選択になるのは間違い無さそうです。笑
でも乗り味の変化がとても楽しみです。
ウチのMONSTERは、2代続けてピレリ(ディアブロ系)ですから、順当に行けば、車検時に…
色々悩ましいですね(笑)
皆さまありがとうございます。m(__)m
>ローライダーさん
試乗つっても、自分のバイクに履いてみないと分からないのがツライところですよね。ハンドルにも同じような悩みを感じます。
>mamoruさん
欲しくなると困るので遠慮しておりましたw
>みつさん
やっぱり変○だったんですね分かります(爆)
>コーイチさん
いやいや、まだ悩む時間はありそうなのでじっくり考えたいと思ってます(^^;)
>YASHさん
出ちゃいましたねぇ>Z8
スリルはいいんですが、今回はやっぱパスかな~と。タイガーの次回候補にしときますw
>KAZさん
経済性命のKAZさんには、ぜひ東南アジア系のタイヤを試してほしいです。性能も随分上がってきているという話もありますし。
>HIROさん
順当に行けばどうなるんでしょうか。
悩んでるというより楽しそうにしか見えないんですけど~(笑)
皆さんタイヤには興味津々なんだな~と実感。