60歳の手習いで、水墨画を始めた主人は、常に熱心であった。他町の公民館での展示会を見に行って、水墨画の魅力(墨液と筆だけを用い単色で表現する難しさや面白さ)に、はまって二人して入会した。
まず、四君子(梅・欄・竹・菊)を描く基礎から入った。これを、描けば曲線、直線、波骨などの描法がよく調和した美しさに描かれ運筆の練習には、最適での題材という事であった。
私は、人通り四君子を一年かけて、手ほどきを受けたが途中で挫折してしまった。まだ現役で働いていたのは、理由にはならないが、全く才能も絵心も持ち合わせていないと思い、止めてしまった。しかし、主人のお伴で、水墨画の題材を探す旅で、各地を堪能させてもらった。
10年ぐらいの歳月が経っていたのだろうか、お二人の恩師が、亡くなられたことで水墨画から離れてしまった。
主人は第二の人生は、水墨画と魚釣りで満たされいい人生を送ったのではないかと、私自身そう思っている。?
諌早の眼鏡橋
多良岳山道