義母は、21歳で、自宅を改装して保育園を開業するという義父の元へ、紹介されてお嫁さん兼保母さんでやってきた。
その頃は、お付き合い期間なんて無かったみたい。嫁いですぐに子どもを授かるが、義母の姉にもまだ子供がいないのに、早すぎると、周囲からは反対されたらしいが、義母は授かった命を守り、出産した。それが、のちの私の夫となる人。
その後保育園を町へ移管し、建設業を始めた義父を支える。開業してかなり羽振りが良かったが、その後親会社の倒産で多額の借金を抱え、義父の弟達に借金し、なんとか乗り越え、弟達へも返済し、その後はまた結婚前に勤めていた保育園で定年まで勤めた。一男一女を育てた。
詩吟、パソコン、花、クロスワード、数独が得意、お料理はあまり好きではなかった。
そんな人生の振返りをケアマネさんが義母に尋ねるけれど、もう義母はうまく記憶を引き出せない。
ケアマネさんが、どんなお母さんですか？と尋ねました。私は、とても前向きな人です、と答えました。