脳卒中とは、脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血の総称。
日本では脳梗塞が75%を占めます。
脳卒中で倒れた人は救急車で運ばれる人が多い。
でも、急にお茶碗を持っている手に力が入らなくなったとか、急に足がしびれだしたとか、口が動かしにくく話せなくなったとか、こういうエピソードがあって、家族が心配して病院に行くパターンも多い。
こんなとき、「脳外科」とか「脳神経外科」に行く人が多いけど、「脳神経内科」とか「神経内科」に行くのが正解。
脳神経内科は、実は当直で救急車が来たら呼ばれる科トップ2。
脳卒中でも、頭を開ける手術をしなくても、薬など内科的に治療することのほうが多いのです。
出ている(または出た)症状でだいたい脳のどの部分がやられているか見当がつく。
例えば、左半身麻痺があり両眼が右を向いていたら、右側の大脳の被核という部位がやられている可能性がある。
もしこのとき両眼が左を向いていたら、大脳ではなくその下にある脳幹や小脳がやられている可能性が高い。
もし眼に異常がなく左半身麻痺だけなら頭を打って急性硬膜下血腫を起こした可能性もある。(子供だったら児童虐待疑わないといけない。)
これらは全て頭の血圧が上がるけど、もし運ばれてきたときの血圧が低かったら、血液が頭まで行かず脳が虚血になったことなどが考えられる。大動脈解離、心不全、不整脈、起立性低血圧や食後低血圧などでも起こります。
CTやMRIで詳しく検査していくことになります。
くも膜下出血はCTではわかならいこともあるので、そのときは背中から針を刺して脳脊髄液を採取する髄液検査をします。
脳梗塞は発症から一定時間内なら急速に薬を点滴して詰まった血栓を溶かすことができる可能性があります。
飲んでいるお薬によってはできないことがあるので、一緒にお薬手帳も持っていってください。
他の疾患も脳の損傷は時間との勝負。少しでも症状があったらすぐ病院に行きましょ~
一番大事なのは脳卒中起こしそうな人は一人でいる時間を減らすことだと思います!
早く発見してもらえば麻痺を残さず元に戻るかもしれない。
高齢者の一人暮らしが増えているので、ご近所の皆さんが気にしてあげられたら良いですね。