遠州のかめの『山へ行かまい』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

甲斐駒ヶ岳(南アルプス) 2015-08-08

2015年08月08日 | ・南アルプス

 甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ 2967m) 天気:晴れ

 日付が変わる直前に仙流荘に到着して駐車場で仮眠する。4時過ぎに起きてトイレに行くと、すでにバス待ちの行列が出来ている。急いで準備して行列に並んだ。登山者の車は続々と到着し、行列も見る見る長くなっていく。5時に一番バスが出たら次々とバスが来て、4台目のバスに乗る事ができた。

 ↓5時には一番バス出発

 6時過ぎには北沢峠に到着。そういえば、ものすごく久しぶりの南アルプスだ。仙丈は数回は来ているが、甲斐駒は2回目。今回なぜ、仙丈ではなく甲斐駒にしたのかと言えば、ただ今人気沸騰中の(本当ですか?)直登ルートを登るためだ。いざ出発。こもれび荘の横から登山道に入る。

 ↓こもれび荘。洒落たペンションみたい。

 標高はすでに2000mを越えている。登山道はのっけから針葉樹の中をジグザグに登っていく。数名の人に抜かれるが、登山者は思ったより格段に少ない。だって前後に人が見えないんだもの。人気コースの土曜日とは言っても、やっぱり南アルプスだね。

 ↓2合目

 陽が射してくると暑さがキツくなってくる。2合目に上で、樹間から朝陽を受けた北岳、間の岳、その右に塩見岳が見えた。がぜん、やる気が出て来る。

 ↓北岳、間の岳

 やがて背の高いハイマツにシャクナゲとダケカンバが混じった、岩のごろごろした道になる。振り返れば鳳凰三山から北岳、間の岳、仙丈ヶ岳、その右には中央アルプスがずら~っと、見えている。見事だ、が、山の朝の時間はこれで終了の模様。

 ↓双児山  パノラマ  仙丈ケ岳と中央アルプス

 さぁ、ここからは暑い夏山の稜線歩きです。双児山を越えると駒津峰の向こうに甲斐駒が岳が見えてくる。まだまだ遠いぞぉ。

 ↓甲斐駒と駒津峰

 

 ハイマツの登山道は一旦樹林帯のコルまで下ってガレた道を登り返す。陽にあぶられてキツイ登りだが、そんなに長くは無い、はずだ。

 ↓あと少し、ぜぇぜぇ・・

 

 9時過ぎに駒津峰に到着。朝飯を食べていなかったので、ここで朝食用にコンビにで買ったパンを半分食べる。食べたので少し長めに休憩する。まだ9時過ぎなのに仙水峠側からはガスが湧き上がってきて、鳳凰三山とその向こうに頭だけ見えていた富士山も隠してしまった。

 ↓駒津峰  甲斐駒ヶ岳拡大

 駒津峰の先は岩がごろごろした歩きにくい道を、六方石まで下る。この区間も岩尾根のアップダウンで、結構ワイルドだ。ここから見る甲斐駒は大きくて高い。直登ルートはどの辺りを通っているんだろうか。

 ↓六方石からみた甲斐駒。目の前の道の中央が直登ルート分岐。

 直登ルートの分岐に着いた。今日の主目的はこの直登ルートを登ることだ。このためにヘルメットも新調しました。見ていると分岐から巻道を進む人より、直登ルートへ入る人の方が多そうだ。

 ↓直登ルート分岐

 

 分岐のすぐ上に最初の岩場がある。一人づつ越えているので少し渋滞している様だ(が、たかだか2~3人待ちです)。確かに、手がかり足がかりが小さくてチョッと難儀する岩場だ。足場が高くて短足のおっさんにはつらい。ここより厳しい岩場が出て来たらどうしよう、と、ドキドキだったが、この先にはこの岩場より難儀する場所は無かった、と、思います。

 ↓岩の急登が続きます

 

 岩や木をつかんで急な道を登る。後ろから若者が登ってくるが避ける場所もない。ひぃひぃ言いながら頑張って登る。尾根に乗ったところで道をゆずりながら一服する。

 ↓ちょいと一服してして振り返る。

 

 少しの間は狭い岩の尾根だが、危険度は低い。山頂を見上げるとまだまだ高いな。点々と見える先行者の場所を確認しておく。先に進めばすぐに再び急斜面に取り付く。

 ↓見上げる山頂。高い・・。

 このルートにはハシゴは無ぇ、ロープもねぇ、標識類はなんにもねぇ、おらこんな村いやだぁ・・あっ・・。岩にペンキで書かれた矢印や丸いマークが目印だが、それもベタベタには無い。先行者の選択が必ずしも正しいとはかぎらないし、自分の経験を過信してもいけない(どぉすれば良いんっすか??)。

 ↓岩自体が滑りにくいので登り易い

 手足をフルに使って登る。こんな急登は結構好きです。明日の(あさってかな)筋肉痛は足じゃなくて腕に来るだろうなぁ。

 ↓さぁもう少しだ

 キツイ登りだった。だが、最初の岩場を越えられればその後は登られない様な難しい岩場は無いでしょう。コース自体も特段に危ない場所は無いと思います。但し、標識は皆無だしペンキマークもベタベタには有りません。ので、このルートのご利用とコースの選択は、慎重に。

 ↓もうあの上が山頂だ

 分岐から急登1時間で山頂に到着した。ふぅ~、おもしろか~った。山頂は結構な人出だが、白山とか木曽駒とかの渋谷並みの人混みとは比べようもない。山頂の人をよく見ると、若い人の割合が思いのほか多いですね。

 ↓甲斐駒ヶ岳山頂。正直ビックリするほど若い人が多かった。

 ガスが上がって来て展望は利かなくなってしまった。真正面に見えるはずの八ヶ岳は全く見えない。鳳凰三山の向こうに富士山が見える定番の景色も見られなかった。

 ↓仙丈が見えるのみ

 駒津峰で半分食べた朝飯用のパンの残りを食べて昼飯にする。登りでスポーツドリンクのペットボトルは2本が空になってしまった。が、まだ真水のペットボトルが2本残っている。手首と首にその水をかけてクールダウンを図る。ついでに頭にもかけて眠気を覚ます。

 ↓黒戸尾根ルート

 

 山頂を早めに発って、あわよければ魔利支天に寄っていこうかと思う。その前に、山頂のすぐ隣のピークに寄る。知らなかったが、ここに駒ケ岳神社の本社というのが有った。するってぇと、山頂の社は、??。この扉の紋様は、武田菱、ですか、何故に、武田??、謎だ、下山したら調べよぅ・・・多分、忘れているだろう。

 ↓駒ヶ岳神社と甲斐駒ヶ岳山頂

 

 帰りは巻き道ルートを降る。足元がザレた歩きにくい道だ。思いのほか足にきているようなので、あっさりと魔利支天はあきらめた。仙水峠から降りてバスに間に合う様にがんばりましょう。

 ↓下山道から魔利支天    巻き道から山頂部を見上げる

 

 駒津峰までの岩の道の登り返しがキツい。この区間は直登ルートに匹敵する位いのキツさじゃないですかねぇ。駒津峰でたっぷり休んだら仙水峠に下る。こちらのルートも名うての急登コース。足がキツクなって来たのでゆっくりと下る。

 ↓仙水峠   仙水峠からの甲斐駒ヶ岳と摩利支天 

 仙水峠でさすがに腹が減ったので昼用のパンを半分食べる(また半分っすか)。真水のペットボトルも1本空けてしまった。

 ↓仙水峠から下る道   仙水峠を振り返る

 

 仙水小屋の手前で良い雰囲気の樹林帯に入る。樹林の中に仙水小屋が有る。小屋で「水もらいま~す」と声をかけて冷たい天然水を貰う。生き返った。北沢峠の天場はいっぱいだった。仙水小屋の天場は無人だったんだが・・・

 ↓北沢峠の天場。まだ次々とお客が来る。

 

 北沢峠には15時半の少し前に到着。待合所のテントの下のベンチに座ったらすぐにバスが来た。ベンチの番号は14番だったが、バスに乗ったら満席になった。不思議だ。

 ↓北沢峠

 仙流荘には16時15分に戻って来た。久々の南アルプスは予想以上にキツイかったが、やっぱり、アルプスの山頂は良いですよね。

 直登ルートはキツかったけど面白かったなぁ。まぁ、高度感とか怖さとか技術的に困難とかはあまり無いとは思います、が、標識も梯子もロープさえも有りませんので、その辺はよろしくですね。えっと、ヘルメットをかぶっている人は少なかったです。登っている内に落石は無かったし見なかったけど、備えあればなんとかでしょう。少なくともこのルートでは、熊鈴よりはヘルメットの方がお守りになると思います。

 

  TIME

仙流荘=バス=北沢峠(6:25)-双児山(8:25)-(9:05)駒津峰(9:30)-(10:50)甲斐駒ヶ岳(11:30)-駒津峰(13:00)-仙水峠-(15:30)北沢峠=バス=仙流荘   R151-飯田山本=駒ケ根-仙流荘 195km 4.5h リッター16km位い


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