「1960年代の知的障害のある子どもたちの施設@Staten Island」
という1972年のドキュメンタリー番組の紹介の動画を見て、激しく落ち込みました…。
(ほんとに辛いので映像のタイトルとリンクは貼りません)
欧米の福祉は「日本と比較していかにすばらしいか」という文脈で
日本で語られることが多いですが、
そんなん大ウソやん!
と、言いたくなるほど悲しくなりました。
これ全編見たら、どんな酷い話なのでしょう。
おそらく日本では公開されていないし、施設の存在すら殆ど知られていないのではないでしょうか。
そこを1965年に訪問したロバート・F・ケネディ上院議員(当時)が
「動物園の檻よりも酷い環境だ」
(less comfortable and cheerful than the cages in which we put animals in a zoo)
と施設に対し、一連の重大な改善を提案したほどなのです。
結局、他にも数々の問題点を指摘され、1987年に閉鎖されています。
アメリカでは、この施設の話をモデルにした映画が作られているそうですが。
このドキュメンタリー放送後、アメリカにおける障害者に対するケアは劇的に変化したそうです。
現在、アメリカではNo Child Left Behind(どの子も置き去りにしない)が標榜され、
障害のある子どもたちが受けられる各種プログラムも充実しています。
しかし、このような酷い歴史があり、その子たちはほとんど家族による遺棄状態だったことも消せない事実なのでした。
19世紀や20世紀初頭ではなく、1972年にです。
この施設には定員4000人(これだけでも相当な数です)のところに6000人が詰め込まれていたと。
ただ、今も教育の現場では、幼いころから『リーダーたれ、勝者たれ』と、しつこいぐらい
インプットされ続けていて、日本でそういう教育は受けなかった私には、かなり違和感があります。
そこがアメリカの強さにも繋がっているのかもと思う一方、そうなれなかった人たちの
辛さや悲しみ、そして嫉妬や恨みなども、底なしの闇を感じたりします…。
すべての人が平等とか、あらゆる人のニーズを満たす、というのは実際問題無理な話でしょうが、
誰もがその人なりの幸せを感じられる場所や時が、少しずつでも持てると良いのにと思います。
難しい…。
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