『ありがち日記』

湊かなえ『カケラ』

湊かなえさんらしい作品ではありましたが…


ストーリー
他人の視線と自分の理想。
少女の心を
追い詰めたものとは──?
都内の美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「痩せたい」という相談を受ける。
カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。
母が揚げるドーナツが大好物で、性格の明るい人気者だったという少女に何が起きたのか―?

横網(よこあみ)八重子さんの娘が亡くなったという一つの出来事を巡り、美容クリニックの医師・久乃が関係者ひとりひとりへ聞き取りをするという形式。こういう手法は湊さんの作品では定番だね。

テーマが美容、ルッキズムなど、今の時代にもぴったりはまる。
そして、湊さんと言えば、人間の嫌な部分に目を向けさせられる作品が多いんだけど、今作品もまさにそう。だんだん苦しくて、やり切れない気持ちになっていくのに、なぜか読むことを止められないんだよね…。

どうして有羽ちゃんが亡くなったのか。
自分にとっての「美しさ」や「幸せ」って何だろう?周りの人に合わせてばかりであったり、世間一般的な基準の美しさに自分が当てはまらないことで不幸と言えるのか?

人それぞれに基準があるのに、画一的な見た目の美しさやルッキズムというものに左右されて、人生の歯車を左右される人がなんと多いことか。。。まあ私も思春期の頃にはそういう悩みばかりだったけど。

そんなものじゃなく人の内面、本質的なところでその人のことを見て欲しいよね。正義の押しつけや、異なるものへの偏見・排除が一つの不幸を生み出してしまった。

改めて自分の生き方を見つめ直してしまう。考えさせられる作品だった。

証言者による語り形式が嫌いなわけではないんだけど、視点や口調がコロコロ変わるので、一筋縄ではいかないっていうのはあったな。それと今回はやたら話の脱線が多いなと感じてしまった。皆が皆、あんなに話脱線するかなぁ…。

気になったところもあるけど、さすが湊さんの視点は鋭い。
とはいえ、イヤミス度は低めと思いますが、いかがでしょ?



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