幻冬舎文庫で読んだ『鳥居の向こうは、知らない世界でした。 』が面白かったので、同じ著者のコチラはどうなのかな?と思い読んでみました。
ストーリー
猩猩に攫われ、額に妖印を刻まれた菜々緒。
「猿臭い」と里中から蔑まれ、本家の跡取りとの結婚は破談。
死んだように日々を過ごす菜々緒は、皇國の鬼神と恐れられる紅椿夜行に窮地を救われる。
夜行は菜々緒の高い霊力を見初めると、その場で妻にすると宣言した。
里を出る決意をした菜々緒だが、夜行には代々受け継がれた忌まわしい秘密が――。
傷だらけの二人の恋物語が始まる。
The王道!って感じのシンデレラストーリーでした。
評価が難しいなぁ😅普段読まないタイプのストーリー。もとは漫画の原作として書かれたもので、改めて小説として出したのがコチラのようです。なので、漫画版より描写が詳しいところもあるとのこと。ふむふむ。
王道ストーリーなだけあり、何となく展開も読めるんですが…私の好みの部分を挙げるとしたら、明治時代の開国後の雰囲気を彷彿とさせる描写にわくわくするのと、妖(あやかし)が絡んだりするのが面白いかな。
タイトルにある「傷モノ」という言葉、読んでいると一つの意味だけではないということが分かります。花嫁の菜々緒だけではなくて、夜行も何やら大きな傷を抱えて生きているっぽい。
今後も2人の間にさまざまな問題が起こるんだろう。妖、恋のライバル、等々。ぶっちゃけこのままの菜々緒のキャラクターだと読み続けるのはちょいきついかもしれない…夜行もそんなに魅力を感じるわけでもなく。少し厳しめな感想ですが、文章自体は読みやすくて雰囲気も悪くはないので、続きを読むつもりだけど、もし読むとしてもコミックではなく小説版かなーと思います。