『ありがち日記』

三津田信三『首無の如き祟るもの』


ストーリー:
奥多摩の山村、媛首(ひめかみ)村。淡首(あおくび)様や首無(くびなし)の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。3つに分かれた旧家、秘守(ひがみ)一族、その一守(いちがみ)家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。本格ミステリとホラーの魅力が鮮やかに迫る「刀城言耶(とうじょうげんや)」シリーズ傑作長編。 

三津田信三氏の作品は初めてです。
なのに、刀城言耶シリーズ3作目ってどうなの??少し前に「面白い」と聞いていたものの、600ページという分厚さに躊躇していたんですが、読書の秋に託けて、ついに手に取ってしまいました。

面白いー!!ゾクゾクするようなホラーでもあり本格ミステリでもあり。それに加えて、戦中戦後という時代背景、山村の閉じた世界、旧家の跡継ぎを巡るドロドロ劇、怪異、民俗信仰など、けっこう好きな設定でした。一守家の使用人である斧高、事件の起こった当時に村の巡査だった高屋敷の2人の視点から書かれていますが、全体を通して高屋敷の妻で現在は作家となった妙子の小説ということになっています。(この設定も後々考えると…やられました)

こういうミステリ系は登場人物も多くて関係性を把握するのも大変。特に前半はじっくりと人物関係や事件の内容が語られていくのみなのですが、謎を解くためにはここを疎かにしてしまうわけにもいかず時間をかけて読み進めました。後半はその謎が次第に明らかになるにしたがって読むスピードが加速。各所に散りばめられた、ちょっとした違和感のいくつかには気付いていたものの、まんまとやられた感。どんでん返しっていうレベルではなかったです。何を言ってもネタバレになりそうなので難しい…。

結末としては、、、正直すっきりしませんでしたが。

 夜寝ていてトイレ行きたくなったらどうしよう…


      シャワーを浴びていたら後ろに何者かの気配が…

的なホラーな読後感が😅ハマりそう!
というわけで、このシリーズ時間かけて1作目から制覇していこうかなと考えています。そもそも刀城言耶がよくまだわからないので、まずはそこからだよねっていう。

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