タイトルが怖い😅
ストーリー
実業家のテッドは空港のバーで見知らぬ美女リリーに出会う。彼は酔った勢いで、妻ミランダの浮気を知ったことを話し「妻を殺したい」と言ってしまう。リリーはミランダは殺されて当然だと断言し協力を申し出る。だが殺人計画が具体化され決行日が近づいたとき、予想外の事件が……。男女4人のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防を描く傑作ミステリ!
ピーター・スワンソンの本は初めて。読書アプリで見かけた感想を読んで、これは面白そう…!と思ったのは1年ほど前だと思うんだけど、いつものごとく積んでおりましたね、はい。
こっからはネタバレ含みます🙈
あらすじ通り、実業家のテッドが空港のバーで出会った美女リリーとともに、妻の殺害計画を立てるという話ならば単純なんだけども。タイトルの「ミランダ」はテッドの妻の名前だし。テッドとリリーのモノローグを交互に読み進める前半は、殺害の準備が進んでいく様子と、リリーの特殊な生い立ちや学生時代の事件から彼女のひととなりがある程度分かるようになっている。
ところが、驚くのは後半に入ってから。
「え、そういうこと?」となる展開に、それまでの印象がガラリと変わる瞬間が何度か出てくる…。なるほど、これは噂通り面白いじゃないかー。
何といっても、3人も殺しているのに淡々としているリリーという人物が興味深い。それなり社会に溶け込んでいるんだけど、いつか化けの皮が剥がれる時が来てしまうんじゃないか?とハラハラ。うまく逃げることができるとホッとしてしまう。彼女目線で読み進めているわけ。
ところが最後の最後、父親からの手紙…なんと…!
どうなるんだろう、彼女ならどうするんだろう?もうさすがに無理なのでは?
何年か前に出ている文庫だけど、解説を読んていくと映画化の話があると書いてある。その話がまだ進んでいるのだとしたら、それもどう描かれるのかと楽しみではある。リリーを誰が演じるか、どう演じるかが大事!
海外のサスペンスやミステリーももう少し読んでいきたいのだけど。とりあえず著者の作品は創元推理文庫から何冊か出ているみたいなので、そのうち読んでみよう。そのうちね。