またボレロ?と思わなくもなかったけれど…
ストーリー
1928年フランス・パリ。スランプに陥っていた作曲家モーリス・ラヴェル(ラファエル・ペルソナ)は、ダンサーのイダ・ルビンシュタイン(ジャンヌ・バリバール)からバレエのための音楽を依頼される。ところが作業は全くはかどらず、ひらめきを追い求めるかのように、彼はかなわなかった恋愛や母との別れ、戦争の痛みなど、過去に思いを巡らす。試行錯誤の日々を経てついに新曲「ボレロ」を完成させ、パリ・オペラ座での初演は大成功を収めるが、自身の全てを注ぎ込んだこの曲によって彼の人生は激変する。
ボレロ作曲まで、そして曲が完成してからも、モーリス・ラヴェルの苦悩は続いたのだな。バレエ音楽としてイダから作曲を依頼され、過去に思いを巡らせながらひらめきを追う。そして曲が完成していざイダの踊りと合わせてみると、自分が持っているイメージとは全く異なる振り付けで…。さらにボレロ以上のものを求められるようになっていく。
また、彼自身の病気も影響しているのだろう。ぼんやりしたり、物忘れが酷くなったり、作曲家としての苦悩は私なんかには計り知れないものがある。
フランスの映画を映画館で観たのが久しぶりだったので、あぁ、この一見無意味に流れていくような眠たくなるような会話、フランス映画っぽいって思いながら観てしまった。言葉の紡ぎ方なんか、おしゃれだなって思うんだけど。
今回この映画を観たのは、ラヴェルのことを知りたい気持ちももちろんあったけど、一番の理由はラファエル・ペルソナがラヴェルを演じているからなんだよね、ぶっちゃけ。地元で今上映していることを知らなくて(別の映画館の情報ばかり見てたせい)、知ったのはほんの数日前。冬に公開が控えている「ベルサイユのばら」(再アニメ化?)のムビチケを買って特典のA5クリアファイルを貰うため、上映館の劇場情報をWebサイトで調べたことがきっかけだったのよね🌹どうせ劇場に行くなら映画は今何を上映しているのかな?って見てみたら、17日まで上映しているとの情報。見逃しちゃうところだった、危ない危ない。
ラファエル・ペルソナは過去作品もけっこう見ているし顔が好きで(こら)、今回も年代ごとに老けメイクをしているのが残念なんだけど、目の美しさ、横顔の美しさは隠しきれませんね…。1920年代の服装とかもツボ。良い。映画の中では辛い思いをしているというのに、私の目は一体何を見てんじゃ!
その後、余韻に浸りつつ車の中でボレロを聴きながら帰宅。その当時よりもさらに拡がり、知らぬ人がいないというくらい有名になっている曲、今ラヴェルが生きていたら、彼はどんな風に思うのだろうなぁ。