『ありがち日記』

「ゴッズ・オウン・カントリー」

「君の名前で僕を呼んで」と同時期に各映画祭で上映されていたようなのですが、
国内での配給がつかずに劇場公開されなかったんだそう。
それを有志で限定上映を実現させ、そして今年ついに拡大公開へ…

東北では今のところフォーラム仙台のみで上映とのことで、
公開初日に観に行ってきました!ポストカードももらえてラッキー☆

以下、あらすじ。

祖母(ジェマ・ジョーンズ)と父親(イアン・ハート)に代わりヨークシャーの牧場を管理しているジョニー(ジョシュ・オコナー)は、酒とセックスで孤独と仕事の不満を紛らわしていた。羊の出産シーズンになり、季節労働者のゲオルゲ(アレック・セカレアヌ)がやってくる。当初彼らは反発し合っていたが、羊に優しく接するゲオルゲにジョニーは初めての感情を抱く。(シネマトゥデイ)

ジョニーは病気の父親に代わり、ひとりで牧場経営をしている。
孤独で仕事のやりがいも見いだせず、体は動かさないけど口だけは出す父親にうんざり、
次の日の朝に吐くほど酒を飲み、同性との行きずりのセックス、
心なしか“神の恵みの地”ヨークシャーの景色も暗く味気ないものに見えます。
牧場経営の描写がリアルで、傾きかけた経営状態も生々しく伝わってくるし、
牛や羊の出産の様子も超リアル…無知な私はびっくりですよ。

そこに季節労働者としてやってくるゲオルゲ。
ゲオルゲを演じているアレック・セカレアヌがいい味出してますぜ…
映画の中では会話があんまりないんですけど、目線とか手を触るとか、
そんなところでいい空気を出すんですよね。
そしてさり気ない気遣いができるんで、“スパダリ”と宣伝されていた理由もわかりました。
やー、ジョニーに限らずですが、惚れてしまうよね…

ジョニーがゲオルゲに向かって「パキ」と呼ぶところで、
ボヘミアン・ラプソディを思い出しました。「あ、ここでも!?」ってな感じで。

次第に惹かれ合う二人。
なんかもう場所とかタイミング考えようよ?って思うところもありーの、
でもまあだんだん見慣れてきちゃったなーってなってきたところで、
ついにジョニーは今まで目を背けてきた現実の問題にぶち当たります。
あのゲオルゲを怒らせちゃいます。

ここからはいいシーンが満載で涙無くしては見られなかったですね…
私には「ブロークバック・マウンテン」での苦い思い出があるので
辛いエンディングだけはご勘弁だったんですが、ハッピーエンドということでOKですよね。
ほわっと暖かい気持ちになりました。
最後の何てことないような二人のやり取りがすごくいいので何回でも観たいくらいです。
ぜひぜひもっと拡大公開されてほしい。
地元で上映されたらまた行くと思うので。

男性同士の恋愛ものではありますが、
牧場経営とかのリアリティだったり、ヨークシャーの美しい自然だったり、
心が揺さぶられまくりでした。
遠くまで出かけたかいがありました。満足。


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