「イントゥ・ザ・ウッズ」

ふっふっふ…
予告だけ観て“きらきらディズニーファンタジー”を望んで行ったらダメだこれ。
アナ雪、ベイマックスと同じような感覚で行ったら失敗するに決まってるし、
客層だって本当は違うはずなんだけど…
予告でもう少し、本当のストーリー説明が欲しかった…
そしていい加減、ジョニデ推しの予告もやめようよ…
一瞬だから出たの…（別にジョニデが嫌いなわけじゃなく）
このミュージカル、きれいな物語ではなく、むしろブラックでビターなお話ですよ！←ここ強調
ディズニーなのに、ディズニーを否定しているような作品です！！

もともとブロードウェイミュージカルで、トニー賞なども受賞している作品を映画化したもの。
（この情報をもっと伝えて、本来の客層を取り込むべき！）
「赤ずきん」「シンデレラ」「ジャックと豆の木」「ラプンツェル」などのおとぎ話は有名だけど、
その主人公たちのその後も描かれている。

舞台はタイトルにある通り森の中がメイン。
前半、知っているストーリーが森の中で交差するような形で描かれ（とは言ってもブラックユーモアあり）、
後半は、このミュージカルで本当に伝えたいこと=本題が描かれている部分と見た。
この本題というのが何なのかは後ほど書くとして…
この舞台となる森も、意図的にミュージカルの舞台のような奥行きの狭さ・出来栄えで、
それが本来舞台の上で上映されているものであることを匂わせてる。
（映画化するにあたり、そういう方法で良かったのか？という疑問はあるけど…）
主人公たちの大げさな身振り手振り、これもまるで舞台を観ているかのよう！
音楽も覚えられそうで良い曲ぞろいじゃないかー！

予告編が変だということを除けば、この作品に対する私の印象は非常に良いものです

キャストについて。
魔女役のメリル・ストリープがやはり歌唱力も表現力も見た目も抜群。貫録たっぷり。
エミリー・ブラントは歌うイメージがなかったけど、あんなに歌える人だったんだーと感激。
実はすごく心配していたクリス・パイン、めっちゃ歌ってたww←なぜか笑える
シンデレラの王子様役なんだけど、その弟の王子（こちらはラプンツェルの王子様）と
2人だけで渓谷っぽいところでデュエット（？）するところが一番腹抱えて笑えるシーンだと思うw
The王子の印象をそこで植えつけておきながら、後半「こいつら…」って感じだもんね。

そしてこの物語が伝えたいことを自分なりに解釈すると、
一方では良く見えることも、もう一方から見れば悪かもしれないんだよ、ということ。
実は悪役に見えている人こそ、正しいことをしているのかもしれないし、その人にとっては善なのだ。
物事をいろんな面から見られるような人になって欲しいということ。
そして、それを子どもたちへも伝えて欲しいというメッセージ。

あぁ、なるほどな…って思いました。
特にディズニーがこういうのを作っていることに意味がある気がする。
世の中、そんな甘いことばかりじゃねーし…とひねくれた大人の私は日頃感じているわけだけどw、
つまりは、親の価値観だけできれいなもの、正しいと思うものを子どもに押し付けてはいけないし、
大人だって視野が狭くなっちゃダメなんだよ、、、って、ものすごい教訓を得ているじゃないか

しつこいようだけど、こんなに良い作品なのに、予告で損しちゃってる気がして、もったいない。

次は同じくディズニーの「シンデレラ」実写版が公開ですね。こちらはきらきらなほうだと思うけどw
もちろん、ディズニー・プリンセスもきらきらファンタジーも好きなので観に行くつもり。
最近、ケネス・ブラナーが監督だってことと、来日するらしいってことを知ったので、少し嬉しい…