河出文庫版の古典の新訳シリーズ、訳者が三浦しをんさんだったので。
ストーリー
菅原道真に恩義を受けた三つ子、梅王丸・松王丸・桜丸が主君への忠義との間で葛藤する。書道の奥義、親子の愛憎、寺子屋の悲劇。歌舞伎や文楽で今も愛される名作浄瑠璃を血の通った名訳で。
文楽ではお馴染みの「菅原伝授手習鑑」。
浄瑠璃のリズムとか情景とか思い浮かべながら読みました。
寺子屋の段は涙なくしては観られないよね…
この新訳シリーズを初めて読んだので他のものとは比べられないのだけど、訳者自身の言葉選びとかがやはりその人っぽい。だから思わず笑っちゃうような表現とかあって(もともとクスッとなるような場面ではあるのだけど)、面白いもんだなぁと今さらながら思いまして…。
他にも気になっているタイトルがあるので、読んでみようかなぁ。
現代の人間なので(笑)、現代語のほうがすんなりと理解できるし、解像度が上がるっていうのが良かったです。
恩義だとか忠義だとか、愛憎、悲劇の物語って、聞きなれないばかりでなく自分の中では普段はとっつきにくい分野なのだけど、今の時代にも通ずる普遍なものもある物語であることは何となくわかる。
また文楽鑑賞したくなっちゃった…
ご無沙汰だもんな。
古典文学は気になっているけど難しそうと思っている方には、サクッと読めるのでおすすめです。