さくらさんは公共の乗り物がとても苦手です。
彼女は5才の時に広汎性発達障害の診断を受けました。
現在は青年児童精神科に一か月に一度、診察を受けています。
さくらさんは中学生で、中学校は広汎性発達障害クラスに通っています。
その学校はバスで30分ほどかかるそうなのですが、彼女は歩いて通っています。
私:さくらさんは中学校に歩いて通っているんですね。
歩くのは大変じゃないですか?
さくらさん:靴がすぐ擦り切れちゃうんです。だからたくさん靴を買います
私:たくさん歩くから靴が擦り切れるんですね。
さくらさん:はい。
私:バスに乗るのはお嫌いですか?
さくらさん:バスに乗ると太るから、運動のために歩きます
私:ダイエットのためなんですね。なるほど。
さくらさん:それにバスは嫌いなんです
私:バスは嫌いなんですね。どうして嫌いと思われるんですか?
さくらさん:知らない人がいると気持ち悪くなっちゃうから・・・
さくらさんはアスペルガー症候群の診断を受けています。
アスペルガー症候群の人は人混みが苦手なことが多く、感覚がとても敏感です。
なので人の気配に過敏になって緊張してしまう為、頭痛や吐き気など気分が悪くなってしまうようです。
広汎性発達障害の方は
「自分のテリトリーじゃない場所では緊張する」
という特徴も持っておられる方が多いようです。
さくらさんは自分で考えて、徒歩が最善だとお考えになったようです。
保護者の方や先生は心配なさっています。
ですがさくらさんが徒歩のほうが安心できるのなら、今はそれでよいのではないでしょうか。