全国の小学校で4月から道徳が正式教科となったが、熊本市南区の銭塘小(福田衣都子校長、107人)は「銭塘メソッド(方式)」を掲げ、独自の道徳教育の充実を目指している。評価基準として、「4つの心」を設定。マスコットキャラクターを活用し、さまざまな場面で児童の行動を評価するという同小の取り組みを報告する。
アイデアを考案したのは荒木隆伸教頭(49)。道徳と特別活動の教育研究賞で6年続けて入賞した、道徳教育のスペシャリストだ。
●自己有用感
荒木教頭は道徳の教科化に際し、「これまで以上に創意工夫が求められる」として、学習指導要領に基づいた(1)自分を育てる心(2)ともに生きる心(3)社会をつくる心(4)命を感じる心-の「4つの心」を考案。それぞれに対応した4体のマスコットを作り、昨年度から学校ぐるみで全児童の評価を始めた。
学校生活の中で、教師が「(1)~(4)のうち、どの心で頑張ったのか」を児童に質問。児童は専用のシートに書き込み、どの心が伸びたのかを振り返る。例えばトイレのスリッパを並べた児童に対し、学校生活の改善につながったことを気付かせた上で、(2)や(3)の心を評価する-といった具合だ。
荒木教頭は「児童が何を学んだのか客観的に分かるようになり、自信が生まれる。学校で役に立っているという『自己有用感』が育つ」と話す。
●学びを整理
荒木教頭は、児童の行動を「4つの心」ごとに振り返るコーナーを校内に設置。校内のあらゆる場所にマスコットも散りばめ、定着を図っている。
さらに、児童一人一人に、専用ケースを配布。道徳のワークシートなどを「4つの心」に分類して整理し、どの心が伸びたのか確認できるようにした。
一方、教師らが児童の行動がどの心に当たるのか戸惑う場面もあったため、「4つの心」を具体的に示したパズルを作成。児童の行動を評価するための共通基準とし、教室などに掲示している。
●家庭でも実践
同小は2018年度、この取り組みを家庭にも広げようと、パズルとマスコットのシールを全家庭に配布。児童に道徳的な行動が見られたら、パズルの指標を基にシールを渡してもらうようにした。
同小6年の村上詩さんは「シールをもらうのがうれしいし、お手伝いを頑張ろうと思う」とにっこり。父親の知政さん(42)も「子どもの行動が目に見えて変わった。学校と同じ目線に立ち、成長を共有できる」と歓迎する。
荒木教頭は「共通の評価基準があれば、誰でも同じように児童の行動を認めることができる。地域で児童の育ちを見つめることができるよう、実践を広げたい」と意気込む。(社会部・臼杵大介)
(2018年9月13日付 熊本日日新聞朝刊掲載)
道徳 掲示 ネット検索集
よし、沖先生を思い出して、
道徳コーナーを作り、
変身をキーワードに心が変身すること、行動が変身すること、クラスが変身することを目指して頑張るぞー!
道徳教育のすばらしさを実感して、10年以上の歳月が流れ、やっと今のスタイルが確立してきました。道徳の内容項目をピースにした「心のパズル」が完成し、全国に広げていこうと模索中です。
ご縁がありましたら、紹介させていただきます。
ありがとうございます。
心のパズル、ぜひ知りたいです。
内容項目をどう系統性をもたせられるか、まだまだ勉強不足です。