路地裏の歩き方

散歩ライター、増田剛己が散歩の裏技などを紹介。路地裏のちょっと怪しいところをのぞいてみましょう。

歩けばわかるのか

2008年01月01日 | Weblog

ずいぶん昔のことだが、中学、高校の同級生だった河盛くんからもらった手紙に「帰防」という文字があった。防府に帰るという意味だろうが、なんだか新鮮だった。新幹線に乗りこんでふとそんなことを思い出した。
指定席券を買うとき、窓口の駅員はいかにも申し訳なさそうに
「喫煙席しか空いてないんですよ」
と言った。ほんの少し前は逆だった。世の中はものすごい速さで変わっていく。
東京ばななと静岡のわさび漬けを土産に買う。わさび漬けを売る場所は年々少なくなっていて、探すのに苦労した。
朝ご飯に鯖の棒寿司を買う。1300円は高いと思ったが、たいていの弁当は千円以上する。
鯖の寿司をひとくち食べたら、初詣に行った近所の天祖神社でいただいた甘酒を思い出す。ほんの何時間か前なのに遠い昔のような気がした。
さて、もうすぐ名古屋だ。

昼過ぎに実家に帰る。
相変わらず、双子の甥っ子中心のようだ。
母親と父親をバァちゃん、じいちゃんと呼ばなければならない。
お年玉をあげる。
ご飯を食べて外出。
駅まで行き、3日と4日の新幹線チケットを探してもらうが、なし。
天満宮へ歩く。初詣出客がすごい数。参道の石段を登っていく人の数にげんなりし、参拝をあきらめる。
参道から延びている路地を歩く。参道はすごい人なのにこちらは誰もいない。
以前、鳩の町で見かけた古い娼館のあとのような一角を発見。実際のところはわからないのだが、なんだかフラヌール(遊歩者)になった気分。
なんとかコーヒーの飲めるところを探して入る。フルーツタルトがうまそうなので注文。いや、これが見た目以上にうまかった。
昔あった書店のほとんどなくなっている。
サティのなかの本屋をのぞき、自分の本を探すがなかった。
家に着くと陽はとっぷり暮れていた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿