サッカー体質

　昨日の夜は社員食堂で宴会があった。たまたま知り合いのグループが他にもいて、そちらにも紹介したい人がいるからなどという名目で連れ出されて飲まされたりしたために、場所は変わらないのに３次会までこなしたような状態になってしまった。おかげで何とか家には辿り着いたものの、すっかり酔っ払ってしまっていて、これはもうコンフェデレーションズカップの中継を見るのは無理だなと思いながら顔も洗わずに爆睡してしまった。

　ところが、夜中に目が覚めて、寝ぼけ眼で時計を見たら、なんと午前4時になろうとするところではないか。二日酔いで頭はガンガンしているが、確かテレビ中継は午前3時45分だったはずと思いながらテレビをつけると、前半12分過ぎ、既にブラジルが先制の１点を決めている。チェッ、得点シーンを見逃したか、それにしても随分と早く得点したものだなあ、誰が決めたんだろうなどと、冴えない頭でぼんやりと考えていたら、カカがゴール右上隅に弾丸シュートを決めた。まさに目が覚めるようなゴールである。本当に足を振り抜いているんだろうかと目を疑うようなコンパクトなキックから綺麗な回転のかかったボールがゴールネットに突き刺さっていく。ともあれ、本当に目が覚めた私はそのままテレビを見続けた。
　ハーフタイムになり、アドリアーノの先制点のリプレイを見て、これもまあ凄いミドルシュートだったんだな、これじゃあアルゼンチンも防ぎようがないし、完璧に崩されたというわけじゃないから、後半もまだ試合が動くだろうなと考えていたのだが、コマーシャルが始まった途端に睡魔が襲ってきて、寝込んでしまった。ハッと気がついて、テレビを見て驚いた。ずいぶんと寝てしまったような気がしたのだが、寝ていたのはきっちりとハーフタイムの間だけで、ちょうど後半戦のキックオフの時間だったのである。もちろん、そのまま試合終了まで見続けたのは言うまでもない。結局、試合の方は４－１でブラジルの優勝に終わったのだが、さすがに南米の両雄が激突したファイナルだけあって、得点差からは想像できないような面白い試合であった。
　でまあ、そろそろ外も明るくなってきた時間帯ではあったが、私の方は試合終了のホイッスルとほぼ同時に再度、いや再々度の眠りに落ち、きっちりと出勤時間に間に合うように目が覚めたのである。

　人間の体は１日25時間をワンサイクルとする体内時計を持っているということだが、今日に限って言えば、私の体内時計は相当に正確に作動したようである。きっとそういう体質なんだろう。どうして仕事以外ではこんなに能力が発揮できるのか不思議としかいいようがない。

　でも、きっと午後になると眠くなるんだろうなあ。つまらない会議とかなけりゃいいけど・・・