高校サッカーも終わり、日本のサッカー界は2006ワールドカップアジア最終予選とその強化試合まで、つかの間の休息期間に入っている。この間の話題といえば、野球でいうところのストーブリーグ、補強の話題である。そしてレッズのサポーター達はある一人の選手の行方を目を凝らして見つめている。
浦和レッドダイヤモンズ背番号8MF山瀬功治である。
昨年の暮れに山瀬が契約更改をせず、移籍を希望しているという報道に、レッズサポはみな一様に驚いた。「なんでだ!」多分ほとんどのサポにそんな感情が沸き起こり、そしてそれが本当のことなのか、本当だとしたらなにが理由なのかを必死になって考えたに違いない。私もそんな一人である。みんなの間でさまざまな憶測や議論が巻き起こり、そして約1ヶ月が経った。この辺で私の頭の整理のためにも、まとめておきたいと思う。
なお、この問題は山瀬がコンサドーレ札幌から移籍して以降(あるいはそれ以前から)の様々な事情を背景に抱えているため、レッズに興味のない方には分かりにくいかもしれないが、ご容赦願いたい。
まず、来季のレッズの戦力として山瀬が必要かどうかであるが、これについては絶対に必要であると考えている。現在のレッズは前線のドリブル突破と中央・縦に偏ったゲームになっており、パス交換による相手DFラインの崩しやサイドへの展開はほとんどできていない。シーズン最終盤になってアレックス・永井によるドリブル突破を起点としたサイド攻撃が見られるようになったものの、パスによる揺さぶりは最後までできなかった。相手チームによるマークがきつくなった終盤に、山瀬がいたらと何回思ったことだろう。もちろん、山田も長谷部も頑張ってはいたが、山田は山瀬とはタイプが違うし、長谷部はまだ司令塔としてチームに君臨するには発展途上である。レッズがもう一つ戦術的な進歩を遂げるためには、山瀬の存在は極めて重要なものと考えている。この点で見解が異なる人とは、結論が違うのも当然であろう。
だが、実はこの事件における一番の問題は、このような戦力問題にあるのではなくて、サポーターが感情的に納得できないことなのである。レッズは選手生命が危ぶまれる程の怪我をしていた山瀬をコンサから迎え入れた。治療・リハビリの甲斐があって、ようやくレッズの戦力となり、ついにはサポ達が「浦和のキング」と歌うまでになった。アテネオリンピック代表チームに選出されなかった時にも、サポーターは必死に応援をした。レッズで再び輝き始めたその矢先、またシーズンを棒に振る大怪我をした山瀬にみんなで折鶴を折って届け、レッズがステージ優勝を遂げた時にも山瀬への感謝と回復への祈りを込めて山瀬にコールを送り続けた。犬飼社長は「来季の補強は坪井と山瀬」と発言をして、みんなを笑わせた。その直後の移籍話である。俺達の山瀬への愛情をどうしてくれるんだ!それがサポーターの思いなのである。
例えていえば、付き合っている大好きだった女の子が入院して2~3ヶ月会えないでいたら、彼女の友人から「あの人には何の不満もないんだけれど、このままずっと付き合ってるのがいいかどうか心配なの。」という話を聞いたようなものである。しかも、その後一生懸命本人に会いたいと思っているのだが、連絡がとれない。男の子の頭の中では、①「俺はお前が好きなんだから、ずっと一緒にいてくれ。」と訴える、②「そんな女はこっちから願い下げだ。もういい。」とキレる、③「もしかして他に好きな男ができたんじゃないか?」と疑ってみる、といった考えがグルグルと回っている。それにどうも彼女の友達がそそのかしている節もあって、彼女じゃなくて友達が悪いんじゃないかという気もしてきた。そんなところに横浜の方から「あいつと別れるなら、俺と付き合ってくれないか。」という声が聞こえてきた。そんな感じなのである。
そうやって整理してみると分かるのは、ともかく山瀬の口から何かが語られるまでは静かに待つしかないのである。もちろん、自分達がどんなに山瀬に期待して待っているのかということを明らかにして。そして、山瀬の結論が出た後のことを今から言うのは控えたいと思う。私が好きなのはレッズというチームだから、敵としてピッチに立つ山瀬を見たら確実にブーイングをするだろう。でも、それは今言うことではない。彼はまだレッズの一員なのである。
ありきたりの結論を長々と書いてしまったが、ともかくしばらくは悩ましい日々が続きそうである。
浦和レッドダイヤモンズ背番号8MF山瀬功治である。
昨年の暮れに山瀬が契約更改をせず、移籍を希望しているという報道に、レッズサポはみな一様に驚いた。「なんでだ!」多分ほとんどのサポにそんな感情が沸き起こり、そしてそれが本当のことなのか、本当だとしたらなにが理由なのかを必死になって考えたに違いない。私もそんな一人である。みんなの間でさまざまな憶測や議論が巻き起こり、そして約1ヶ月が経った。この辺で私の頭の整理のためにも、まとめておきたいと思う。
なお、この問題は山瀬がコンサドーレ札幌から移籍して以降(あるいはそれ以前から)の様々な事情を背景に抱えているため、レッズに興味のない方には分かりにくいかもしれないが、ご容赦願いたい。
まず、来季のレッズの戦力として山瀬が必要かどうかであるが、これについては絶対に必要であると考えている。現在のレッズは前線のドリブル突破と中央・縦に偏ったゲームになっており、パス交換による相手DFラインの崩しやサイドへの展開はほとんどできていない。シーズン最終盤になってアレックス・永井によるドリブル突破を起点としたサイド攻撃が見られるようになったものの、パスによる揺さぶりは最後までできなかった。相手チームによるマークがきつくなった終盤に、山瀬がいたらと何回思ったことだろう。もちろん、山田も長谷部も頑張ってはいたが、山田は山瀬とはタイプが違うし、長谷部はまだ司令塔としてチームに君臨するには発展途上である。レッズがもう一つ戦術的な進歩を遂げるためには、山瀬の存在は極めて重要なものと考えている。この点で見解が異なる人とは、結論が違うのも当然であろう。
だが、実はこの事件における一番の問題は、このような戦力問題にあるのではなくて、サポーターが感情的に納得できないことなのである。レッズは選手生命が危ぶまれる程の怪我をしていた山瀬をコンサから迎え入れた。治療・リハビリの甲斐があって、ようやくレッズの戦力となり、ついにはサポ達が「浦和のキング」と歌うまでになった。アテネオリンピック代表チームに選出されなかった時にも、サポーターは必死に応援をした。レッズで再び輝き始めたその矢先、またシーズンを棒に振る大怪我をした山瀬にみんなで折鶴を折って届け、レッズがステージ優勝を遂げた時にも山瀬への感謝と回復への祈りを込めて山瀬にコールを送り続けた。犬飼社長は「来季の補強は坪井と山瀬」と発言をして、みんなを笑わせた。その直後の移籍話である。俺達の山瀬への愛情をどうしてくれるんだ!それがサポーターの思いなのである。
例えていえば、付き合っている大好きだった女の子が入院して2~3ヶ月会えないでいたら、彼女の友人から「あの人には何の不満もないんだけれど、このままずっと付き合ってるのがいいかどうか心配なの。」という話を聞いたようなものである。しかも、その後一生懸命本人に会いたいと思っているのだが、連絡がとれない。男の子の頭の中では、①「俺はお前が好きなんだから、ずっと一緒にいてくれ。」と訴える、②「そんな女はこっちから願い下げだ。もういい。」とキレる、③「もしかして他に好きな男ができたんじゃないか?」と疑ってみる、といった考えがグルグルと回っている。それにどうも彼女の友達がそそのかしている節もあって、彼女じゃなくて友達が悪いんじゃないかという気もしてきた。そんなところに横浜の方から「あいつと別れるなら、俺と付き合ってくれないか。」という声が聞こえてきた。そんな感じなのである。
そうやって整理してみると分かるのは、ともかく山瀬の口から何かが語られるまでは静かに待つしかないのである。もちろん、自分達がどんなに山瀬に期待して待っているのかということを明らかにして。そして、山瀬の結論が出た後のことを今から言うのは控えたいと思う。私が好きなのはレッズというチームだから、敵としてピッチに立つ山瀬を見たら確実にブーイングをするだろう。でも、それは今言うことではない。彼はまだレッズの一員なのである。
ありきたりの結論を長々と書いてしまったが、ともかくしばらくは悩ましい日々が続きそうである。
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