タイトルは、たぶん一番知られている斉藤始の台詞。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」、都市帝国動力室入り口に仁王立ちで銃を構え、内部で爆発物を設置する真田技師長に掛けた言葉。
この時、すでに斉藤はその身に何発も敵弾を浴びている。
この描写がとにかく秀逸。
飛び散る血飛沫、激痛に歪む顔。
衝撃でバランスを崩しそうになるところを必死の思いで立て直し、脂汗を滲ませながら応戦している。
イラストにあげたカットの直前の表情も素晴らしい。
目に宿る光だけで、彼が受けたのが致命傷であることを観客に悟らせる横顔となっている。
DVDやビデオをお持ちだったら、ぜひコマ送り再生で見てほしい。
一枚たりとも力を抜いたコマのない、まさに入魂のシーンだということがおわかりいただけると思う。
WEBアニメスタイル掲載のインタビューによれば、斉藤の死ぬ場面は湖川さんが原画も描かれたとか。
http://www.style.fm/as/01_talk/kogawa03.shtml
たしかに、このシーンは湖川さんにしか描けない絵だと思う。
ヤマトの劇場版DVDは高額商品だったので、なかなか人に勧めづらかったのだが、来月は2000円を切るスペシャルプライス版が発売される。
もっと早く出してくれれば……とは思うが、この値段ならば「せっかくだからもう一枚買っておこうかな」という気にもなってくる。
ジャケットを公開当時のポスターに戻してくれればもっと良かったのだけど。
そちらはBlu-ray版発売まで待たなければならないのかな。