なにもかも 呑み込んで
すべてに蓋をして 生きていくことは
今までにない 苦行になりますね
このまま 生きていけと
そう 私に運命を与えるのですね
苦しみも 哀しみも 怒りさえも
砕けた心の中に 押し込めて
時を薬に 生きていくこと
どれだけの 『時』という薬が必要になるのでしょうか
どれだけの 『毒』という痛みが心を砕くのでしょうか
阿修羅のごとく
多様な表情を挿げ替えて
遠い瞳をして すべてを呑み込んで
きっと
逝く日まで 痛みを抱え
空仰ぐ日まで 哀しみを閉じ込め
微笑む日々に 怒りを隠し
私が私でなくなるかもしれないけれど
そうして 生きていきなさいと 光を指すのでしょうか
私は 小さな人間です
喜びもするし 哀しみもする
絶望もすれば 怒りもする
そんな ありきたりの人間です
すべてに 蓋をして生きていくのは
容赦ないことだと 恐れています
嘆くことも 狂うことも
許してくださいね
それでも きっと
あなたの望むような生き方を 模索するのでしょう
それでも きっと
あなたの望むような逝き方を 探すのでしょう
次の命には
あなたの隣に咲く 一輪の花となって
そっと あなたの傍で
そっと 息づいていたいのです
すべてを 呑み込むことは難しいけれど
そうして 生きていきましょう
そうして 逝くこともいたしましょう
言葉なく
ただ 凛と生きる花に 来世を託して