島根県奥出雲町三成駅から、地元ボランティアガイドが乗車し
最初の学習地:羽内谷鉄穴流し現場(はないだにかんなながし)へ
奥出雲地域は花崗岩の深層風化が進んだ地域で、良質な砂金が採取されることから
全国屈指のたたら製鉄地帯として発展してきたところ。
この鉄穴流しとは、効率よく砂鉄を採取する方法として生み出された技術で
丘陵尾根に導いた水路に、切り崩した山土などを流し、
水流によって土砂と砂鉄を分けていく比重選鉱のこと(旅のしおりより)
静かで美しくその昔を感じさせる佇まいを残した街並みを通り
鉄穴流しの再現現場に到着。
その見学場面がこれ
ここは、鉄穴流しの最終工程の「本場」で、約1Km上流から繰り返エされてきた工程で
最後に砂鉄を精選し、底にたまった純度の高い鉄分を採取するところ。
この作業は、稲作のない秋の彼岸から春の彼岸の間の寒い時期に行われていた
と聞き、冷たい水と格闘していた人々の苦労が偲ばれた。
しかし、この鉄分が見事な刀剣として使われて今に至ることを
この後の「奥出雲たたらと刀剣館」の見学で知る。
ここから、福頼棚田展望台(ふくよりたなだ)へと移動。
澄み切った空気と、秋の日差しを浴びて、ゆっくりと入れ替わる棚田の景色を眺めながら
展望台近くにバスは停まった。
この展望台は、多くの人に素晴らしい景観を楽しんでもらいたいという
地元の方々の手作りのものとのこと。
ここに上がるまでには、結構な坂道&山道を歩かなくてはいけない。
わずかな距離ではあるが、学生が貸してくれた杖と植わっている木々を頼りに
やっとの思いで展望台にたどり着いたという感じ。
この時点で、私の大腿筋は痛みを発していた。
展望台から見えたこの景色
昭和47年に廃止された 鉄穴流しで使っていた水路を活用して作られた棚田が
そこに広がっており、点在している小山は「鉄穴残丘」といい
鎮守の森や墓所を残しているところ。
鉄穴流しで使われなったところを、先人たちの知恵で棚田として活用した。
使わなければ、ただの荒れ地と化していたのを、生かす方向に持っていき、
ブランド米「仁田米」として生産している。
ちなみにこの奥出雲産こしひかり「仁田米」5キロで@4620(アマゾン)
ランチタイムで新米おにぎりを食べてみたが、とても美味しかった。
ここで 参加者全員で記念撮影をし、「横田小蕎割子」ランチタイムへと
旅はつづく。