みゆきな日々

チワワのチェリー女の子&私・年金暮らしのジッちゃんに絶賛親孝行活躍中

歳の差恋愛 【置手紙】

2011年12月08日 | インポート

                    1990年

                洋介の職業は刑事

              刑事の仕事は地味なものだ

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                  怪しげな宗教団体

                    ウウム真理教

           一気に世間を揺るがす宗教団体の出現

               宗教団体施設に抗議する住民

           入信信者の素行調査の仕事が追加になる

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                日本ほど安全な国は無い

                    誰が言った?

                時効に追われる事件の山

              署内に泊り込む署員も多かった

                 捌き切れない書類の山

           私生活なんかで悩んでる時間などないのに

    奈美と出会うまで頭の片隅にも無かった " 愛する人の待つ部屋 "

                待つ人の居る安らぎの空間

                    家庭の2文字

            亜由美と別れてから何人も心を通り過ぎた

                     痛くない別れ

                    けど・・・奈美は

                   奈美は離したくない

              心の片隅に閉ざされてた優しさ愛しさ

                  優しく包む奈美の笑顔

                『奈美・・俺はお前を愛してる』

            カウンター越しに大きな声で自分に叫んだ

                外人マスターは親指を立てて

                 『愛する人の元に帰りなさい』

                     流暢な日本語

              『マスター有難う、俺って馬鹿だよな』

           荒げにドアを開けて飛び出して行った洋介を見て

               『洋介の性格に勲章をあげたいよ』

               " 飛び出して行った洋介に乾杯 "

                     誰かの掛け声に

             『奈美ちゃんが待ってるに賭ける人いる?』

                       一斉に

                       答えは

                      『 ノー 』

 

 

                   奈美の心はボロボロ

                  既に つわりも始まってた

                    半端ない つわり

               " 洋介さん、私って勝手な女だね "

                     自分を責めてた

     " もういいのよ、何にも考えず有りのままを受け入れて愛した私

                   私が愛した人だもの

            愛してる人を困らせるつもりはなかったのに "

         実家に戻った奈美に両親は何も聞かずに迎い入れた

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       『奈美、沢山食べないと、お腹の子に栄養が届かないよ』

        『あれっ?って事は、食べたら全部、私の栄養なの?』

             『それだけ元気が出たら大丈夫だわ』

           " つわり "に負けて痩せ細った奈美だった

                        が

              私には素晴らしい両親がいてくれる

                 大丈夫、1人で育てていける

                  奈美の固い【 決心 】

                   紅葉がはじまる季節

           外には、季節はずれのアキアカネが飛んでる

      馬鹿だな、伴侶が見つからなくて一人ぼっちで飛んでるの? 

          フワフワ飛んでは庭の木に止まる一匹のトンボ

                力なく飛んでは止まるトンボ

                  自分を見てる気がした

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            出て行ってから、2~3日は経ってるかもしれない

                   冷えきった部屋が答える

                      自由人の代償

                        滅入る心

                テーブルの上には奈美の置手紙

                    『おかえりなさ~い』

                  抱きついてきた奈美が愛しい

                     間に合わなかった俺

              置手紙を読む前に、洋介はガックリ肩を落とし

                      『奈美~ゴメンな』

                 座り込んだ姿勢のまま置手紙を開く

                      涙で字が滲んでた

                   気力なく手紙を読み始めた洋介

               その手紙には衝撃的な事が綴ってあった 

 

             *:・'゜☆。.:*:・'゜★゜ 続く '・:*:.。.:*:・'゜:*