店の開店時間は8時
当時、スタッフ女性は15人
バーテンダーの男性1人
短いミーティング
9時頃には満席になる
その日は、チーママと数人の女の子が遅刻して出勤
息を切らして出勤
走ってきたのね
『遅くなって済みません』
普段、遅刻などしない子達が珍しく遅刻
お水時代、会計を済ませたお客様を店の外まで見送るのは、ママの役目
『今日は有難うね、お休みなさい、またね~』
o(^◇^)/~ ばいちゃ~♪
と、その時
『君、何処の店の子?』
12~3人のグループの団体さんに声掛けられた
ママの私を『どこの店の子?』だなんて嬉しい(* ̄┏Д┓ ̄*) ポッ
しかも
カモがネギ背負って声掛けてきた
団体の中の1人の首根っこを引っ張って
『こっちこっち』
店の中に引きずり込んだ(笑)
さっき見送ったお客様の席が空いている
『さっさ、どうぞどうぞ』
店の中の、お客様とスタッフが急に静まりかえった
『お飲み物は?』
『水割りがいいなぁ~』
明るく陽気な面々
『ボトルは何?』
『何でもいいよ』
それは本当か?
『高いよ』
『強め?濃いめ?多め?』
何て洒落を言いながら接待
ここで、スタッフがモタモタしているのに気がついた
女の子の名前を呼んだ(ナンバー1~5クラス)
なかなか接待モードに入らない
どうした?
『いらっしゃいませ』
やれやれ、やっと仕事モードに入ってくれた
何故か緊張してる女の子達
私は他の常連さんの席に戻り
『ただいま~さっ飲もう飲もう♪』
すると常連さんが私の耳元とで
『あの人達と知り合い?』
と私に聞く
『ナンパされたのよ』
ナンパ?
そんなに驚かなくても(^。^;)
お水の世界は競争
声掛ける男の1人や2人
『彼らは【Jウォーク】ってグループだよ』
(・-・)・・・ん?
『なに?それ』
『ママ知らないの?』
『歌を聴けば分かるかも、何の歌を歌ってるの?』
『何も言えなくて夏』
どんな曲だろう?問答無用で、カラオケ入れた
お客様にマイクを渡したら
えーーーーーーーーーーーーーーっ
綺麗な指してたんだね~♪
カッチンコッチンになって必死に歌う常連さん
私って残酷ね
『聴いた事あるわ』
私に無理やり【Jウォーク】の何も言えなくて夏を歌わせられた常連さん
【Jウォーク】のメンバーに声掛けられたのを幸いと店に引きずり込んだ私
ちょうど今頃の時期だった
ドラム担当の彼が一番賑やかで人柄が良かったのを覚えてる
ヴォーカルさんは、コンサートで力を出し切ったのか疲れきってた
最初にホテルに戻ってしまった
お店閉店後
調子宜しく私はメンバー&マネージャーさん&付き人さん達と次の店
その年の紅白に出場した【Jウォーク】
次の年、再び青森でコンサートがあった
店を覚えててくれてメンバー全員で飲みにきてくれたっけ
Jウォークのメンバーに声掛けられた、あの日
遅刻した女の子達は【Jウォーク】のコンサートに行ってたのを
後に知った
紅白に出る程に有名なグループ
お店の中で【Jウォーク】を知らないのは私だけ
知ってたら、首根っこ掴んで店に引っ張ってこなかったろうな
ローカルな場所の、私の店に嬉しい想い出を有難う
ヴォーカルの彼
新結成した【Jウォーク】
応援してるよ