12月1日の初ライヴにむけて、昨日もマメタンガンチームで練習。またしても練習が忙しくて写真を撮るのを忘れた・・カメラを持って行ったのに。なので写真はバリの師匠たちのググンタンガン演奏風景。
ググンタンガンは難しい。
人数が少ないし、リラックスした雰囲気で演奏されることが多いし、派手なことはあんまりやらないので、ググンタンガンはバリの人にも簡単だと思われているふしがあるのだけど、本当は小編成で、小粋な演奏をするのはとても大変なことなのだ。大編成のゴング・クビャールのうまいチームを探す方が、ググンタンガンの上手なチームを探すよりもはるかに簡単だし、クビャールができるからググンタンガン楽勝だと思っているような音楽大学の卒業生が、ググンタンガン的にはまったくダメ、というのもたくさん見てきた。
大編成のガムランはある意味では大企業のようなもので、指示系統がはっきりしている。クンダン(太鼓)→ウガール(旋律鍵盤楽器)・カジャール(ビート)→そのほかのみなさん。合図の出し方や指示の仕方も、かなりかっちりとコード化されているし、かなり前もって、分かりやすく、決められた合図をだす。
ググンタンガンも太鼓がリズムパートの指示を出してはいるんだけど、その指示はクビャールよりも急だし、気合あわせも多い。少人数だからこそシステム化された合図によって全体が動くというより、呼吸感で動いている感じ。
それに合奏の中で、メロディーを担当するスリンが複数いる以外は、自分と同じ役割を果たしている人はほとんどいない。一つ一つのパートがそれぞれ一人しかいないので、「みなさん」の一人になれないので、責任が重大なのだ。(ググンタンガンはだからメンバーの多くが掛け持ちしているもう一つの演奏形態、バテルによく似ている。バテルもやっぱり小編成だけど、鍵盤楽器グンデルを使う)
そのかわりみんなの呼吸感が共有できると、すごく小回りが利く。「前もって」合図を用意せず、がっちりといかにもなリーダーシップを発揮せずとも、ふわっと合奏が動くようなそんな演奏が目標。まだまだ努力しないと。