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富士山眺望 長者ヶ岳から天子ヶ岳縦走(白糸の滝まで)

2017-03-26 14:46:34 | その他
平成29年3月20日
富士山東側にある立山から引き続き今度は西側からも眺めたいと思い、大沢崩れを正面に捉える長者ヶ岳を目指すことに。さらに稜線を辿り天子ヶ岳から白糸滝へ足を延ばしました。

国道139号線を本栖湖から南へ下り県道414号線に入って田貫湖へ向かいます。田貫湖と言えば湖面に富士の姿を映したダイヤモンド富士が見えるところで有名ですが、撮影スポットは下山後の楽しみに・・・。

駐車場は長者山田貫神社をお借りしました。もちろん参拝します。ここの狛犬は左右両方とも口を開けた阿形でした。全国的に珍しいそうですが、それなりの云われもあるようです。阿吽の呼吸と言いますが、両方とも阿形でも揃っていれば呼吸はあっているのではないかと思います。
登山口を探しながら出発です。8時20分。


田貫湖の湖畔を富士山方面に向かって車道を歩いていきます。振り返ると天子ヶ岳が見えます。


道標が表われました。左方向に進みます。


しばらく車道を進むと、また道標があり横には駐車場があります。ここに停めれば登山口まで車道を歩かなくて済みますが、田貫湖からの景色は見られません。道標には東海自然歩道の地図が掲示されており、いずれ全制覇と思いながら登り始めます。


10分ほど歩くと県営キャンプ場からの登山道と合流します。


登山道は長者ヶ岳頂上付近まで階段が続きます。道幅は広くゆったりと歩けます。




キャンプ場からの登山道の合流地点から20分ほど歩くとベンチがあります。
今日は霞んでいると、先に来ていた地元の男性の方が写真を撮ってくださいました。男性は席を譲って下さり先に進んでいきました。ありがとうございます。


暫くすると国民休暇村からの登山道と合流します。
9時12分。長者山田貫神社から52分。


登り階段がひと段落すると、登山道を挟んだ杉並木が現れます。
馬にでも乗って駆け抜けたい気分です。風は涼しく快適です。


頂上付近の北側斜面には所々に雪が残っていました。


陸上競技で使うハードルのような階段を避けながら、一歩一歩登って行くと木々に間から平らで開けた空間へ出ます。最初に目についたのは頂上の道標です。三角点と手づくりの道標が嬉しいです。
10時20分。休暇村分岐から1時間8分。田貫湖から2時間。


振り向くと、そこには裾野を広げた雄大な富士山の姿がありました。田貫湖を手前に従えた奥行感も裾野の広さを感じさせてくれます。 目的の景色の大沢崩れは正面にあり崩れ具合までシンメトリーです。


反対側には南アルプスの名峰が連座しています。
 
暫くの写真&おやつタイムです。出発の準備にとりかかると、先ほどベンチを譲って下さった男性の方が声を掛けてくださいました。ここ長者ヶ岳でも1月2月はアイゼンを着けた方が楽だと教えてくださいました。雪の多い季節に来たのなら、より一層白色に包まれた景色が広がっているでしょう。楽しみになります


景色を満喫したので天子ヶ岳に向かいます。ここからは岩がゴロゴロの登山道に変貌します。田貫湖から長者ヶ岳までは支尾根で、天使ヶ岳への登山道は主尾根です。


下り始めてから間もなく上佐野の分岐の道標がありますが、ここは直進です。
10時58分。長者ヶ岳頂上から17分。


長者ヶ岳の頂上から下り、そこから250mを登り返します。天子ヶ岳の登りは今回の中で最もきつい登りでした。途中の斜面には雪がありましたが多少滑っただけでした。固くなった雪をよく見ると自転車のタイヤの跡があります。下ったのでしょうか。強者がいるものです。


急な登りが終わると、ほどなく天子ヶ岳の頂上に着きます。
11時15分。上佐野分岐から17分。田貫湖から2時間55分


頂上付近の富士見台からは富士山を見る事は出来ますが、広く日当たりの良い場所でお昼です。木の間からは富士山が見えます。


広く平らな所には、瓔珞(ヨウラク)つつじが周囲の木々から離れて立っています。瓔珞つつじにまつわる昔話もあるようです。花の見ごろは6月。

日当たりが良く、ふかふかとした枯草の上でそのまま昼寝と行きたいところですが出発です。

天子ヶ岳から白糸の滝への下りは、今回最もきつい坂が九十九折りになって続き、親指にマメが出来たかと思うくらいハードでした。
10分ほど下ると芝川方面に下る三叉路の道標がありますが、ここは白糸方面に直進です。


三叉路を直進し30分ほど下ると桜並木が続きます。太い枝を空に向かって広げています。桜は北東斜面に広がっていて、南西の斜面には杉が植えられています。腕を広げて迎えてくれているようで嬉しい限りです。


さらに10分ほど下ると、つい先ほど登りでも見たような景色が広がります。戸隠神社の参道を彷彿させますが、杉並木に心が洗われるのは杉の魅力なのでしょう。


誰が作ったのか木の幹を利用し椅子に仕上げています。遊び心を感じます。


もう暫く下ると、視界右手に林道が見えてきます。


道標が現れました。林道を横切り登山道を更に下ります。
13時15分。天子ヶ岳頂上から1時間10分。


ステンレス製でしょうか。立派な道標があります。


橋を渡ります。


ここから先は車道を歩きます。立石。
13時45分。林道交差点から30分。


長くて薄暗い樹林帯に窮屈さを感じていたところ、急に陽の当たりの良い視界が広い場所に出たので今までの緊張感から解放されます。正面には富士山がそびえています。振り返ると天使ヶ岳が見送ってくれます。知らなければ何処にでもある山ですが登ることで発見がありそこにはドラマがありました。
 

富士山を背景に梅と黄色い花が咲いていました。黄色い花は、ミツマタといい、ジンチョウゲの仲間で2月から3月にかけて咲く黄色い花。枝が3方に分岐することからミツマタという名前がついたそうです。枝が赤茶ですね。


更に車道を進むと今度は、右手に梅の花が広がっていました。休憩をいれながら眺めます。写真右側の枝ぶりがいい感じです。


目的地の白糸の滝につきます。
14時40分。立石から55分。田貫湖から6時間20分。
 

滝と富士山。ここで大いに一息入れます。高台から降りて下から見上げます。風に吹かれてきたわずかに感じる水しぶきが疲れた体に嬉しいです。


白糸の滝から田貫湖までは車道を歩き進みます。タクシーでも行かれますが、ここはもうひと踏ん張り歩きます。
左が天子ヶ岳で右が長者ヶ岳。辺りには、川や水路が交差し、水力発電やクレソンの栽培など水が豊富にあることを感じさせてくれます。

休暇村の道標を右に曲がります。


ダイヤモンド富士の撮影スポットは人気があり人が多かったので先に進み、別のポイントから富士山を撮影します。


ネコヤナギが咲いています。花が大きく感じますが、これも地域性というものなのでしょう。


田貫湖の遊歩道を進み、北側キャンプサイトを過ぎて長者山田貫神社に到着です。無事を感謝し参拝します。
17時21分。白糸の滝から2時間41分。出発から9時間


春の到来にはまだ早いせいでしょうか。人もまばらで静かな湖畔をゆっくりと散策ができました。湖周には目立つ建物が少なく自然な景観が保たれていています。桜が沢山植えられているようです。咲いているところを見たいと思いながら家路につきます。


※ 以下は今回の山行の計画と行動時間および服装についての記録です。あくまで私個人の体力と、よそ見好きな性格によるもので、参考にしてはいけません。計画については、『山と渓谷社』ヤマケイアルペンガイド富士山の見える山ベストコースと、『昭文社』山と高原地図32富士山を参考にしました。

行動計画と時間  【読み方:場所 着時間 計画時間差(+は遅れ、—は進み)】
長者山田貫神社(晴) 8:20 ➾ 休暇村分岐 9:12 +17分 ➾ 長者ヶ岳 10:20 -12分➾ 上佐野分岐 10:58 -3分 ➾ 天子ヶ岳(晴) 11:15 -13分 ≪≪昼食 50分≫≫ 12:05 ➾ 林道交差点 13:15 ±0 ➾ 立石 13:45 -5分 ➾ 白糸の滝 14:40 +20分 ➾ 田貫湖 17:21 +26分(曇り)
行動時間(途中休憩含む。ただし昼食時間は含めない)
 ≪登山道≫  4時間14分 16分進み 計画比0.94
 ≪一般道≫  3時間36分 46分遅れ
 ≪合 計≫  7時間50分 20分遅れ
服装
 上 アンダーウエア+ナイロン綿入り長袖
 下 厚手パンツ
 靴 軽登山靴
※ 気温不計測のため記録なし。日差しが出ているうちは日陰でも暖かく感じる。風はひんやりとするが物足りなさを感じた。白糸の滝を過ぎた頃から陽が陰りだしたものの、行動するには適した気温だった。




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