現在英語に関わる仕事をしているが、自分と英語という言語、あるいはこれまでかじってきたいくつかの外国語を結びつけるものは何だったのかということをふと考えさせるような本に出会った。
最近購入した、黒田龍之助著「にぎやかな外国語」。小中学生向きに書かれた外国語入門書のようだが、貴重なことが結構書かれている。この黒田龍之助先生の本は何冊か持っていて、楽しく読んでいるが、ご専門がマイナーな外国語ということで、これまで自分が持っていた外国語や言語の常識を見事に覆してくれるような説明に何度となく感銘を受けたものだ。
さて、この「にぎやかな外国語」の中に、「なまり」についての記述があるので引用してみる。「さて、日本語では《訛り》という表現があります。これ自体が、マイナスの評価を含んでいるので、わたしは使いたくないのですが、これに悩んでいる人は少なくありません。」違う地方に来てみたら、周りと話すことばが違っていて、心密かにビックリしたりするのです。そういうときに、誰かから『なんだか訛ってるね』なんていわれたら、それはもうショックです。何だかいけないことをしているような気さえしてしまいます。いった人は何の気なしかもしれませんが、こういう鈍感な発言が人を深く傷つけることもあるのです。これはそんな外国語でも同じこと。気をつけましょう。」
学生時代、田舎を出た私がまず直面したのがまさにこの問題。まさかこんなささいなことで自分が苦しむなどとは思わなかったのだが・・・それ以来、人との接触を断ってしまった時期もある。しかし、プラスに考えるとこの経験が、ことばへの興味をさらにかき立てたといえるかもしれない。少なくともことばには寛容な姿勢でいられるようになった。日本語を話す外国人が「その《訛り》」の入った日本語を話すと、思わずそれをおもしろがる人がいるが、私は自分の経験から、少なくともそのようなことがないように注意をしている。一見同じものでも、「ちがい」があるから興味深いのである。これが外国語学習の醍醐味でもある。
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学生時代、田舎を出た私がまず直面したのがまさにこの問題。まさかこんなささいなことで自分が苦しむなどとは思わなかったのだが・・・それ以来、人との接触を断ってしまった時期もある。しかし、プラスに考えるとこの経験が、ことばへの興味をさらにかき立てたといえるかもしれない。少なくともことばには寛容な姿勢でいられるようになった。日本語を話す外国人が「その《訛り》」の入った日本語を話すと、思わずそれをおもしろがる人がいるが、私は自分の経験から、少なくともそのようなことがないように注意をしている。一見同じものでも、「ちがい」があるから興味深いのである。これが外国語学習の醍醐味でもある。
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