クローズドフェイススピニングリールの特徴や来歴と、
「1044」のこと。
当店が「Hello the Masking Face」なんて屋号を名乗ってるのは、覆面リール、クローズドフェイスなリールに特別な思い入れがあるからです。
スピンキャスト、なんて呼び方もされるクローズドフェイスリールは、「Abumatic」シリーズに代表されるような、ベイトリールと同じようにトリガー付きのロッドの「上側」に装着するものが一般的です。
主も番頭も、このタイプのリールももちろん好きなのですが、当店がもっとも注力しているのが、スピニングリールと同じように、ロッドの下側にぶら下げて使う、「クローズドフェイススピニングリール」です。
「アンダースピン」などという呼び方もされる、この「クローズドフェイススピニングリール」ですけれど、その歴史は1961年に発売された「Abu 505」に端を発します。
構造的にはすでに存在した「Abumatic」シリーズをより簡素にしたもので、リールの前面にある黒いボタンが押されると、ラインを引っかけ、巻き取るピンが引き込まれ、ラインがフリーになります。
人差し指でこのボタンを押すと、フリーになった糸はその指に自動的にかかるため、すぐにキャスト動作に移ることができるという、なんとも合理的な構造。
これこそが、この「クローズドフェイススピニングリール」の大きな特徴です。
また、この構造は、ラインが巻き取られるときに、常にカップの縁にラインが触れているためか、スピニングリールのような糸縒れがまったく起こらないという、もうひとつのメリットも実現しています。
真っ赤なカップに赤いスタードラグを配した「Abu 505」以降、500シリーズは、「503/520」「506」「507」「508」「501」「506M」と仲間を増やし、さらにもう少し小型で樹脂製のボディを採用した「Diplomat 601」「同 602」という2機種を経て、1988年の「Abu Garcia 1044」発売へと続いていきます。
「Diplomat 601/602」の2機種を除き、ドラグの構造やサイズ、ギア比がわずかに違うだけで、基本的な構造はまったく変わっていないというのが、このシリーズの素晴らしいところ。
実はこのシリーズ、現在もイギリスでは「Abu Garcia 506 MkII」という最新機種が発売されていて、決してメジャーな存在にはなれないながらも、その歴史はなんと50年以上も続いているのです。
こうしていくつもの機種が存在する「クローズドフェイススピニングリール」ですが、もしお客様がこれから最初の1台を手に入れようというのであれば、先日のエントリーでコメントに書いたように、この「Abu Garcia 1044」がオススメです。
「500」シリーズが持つ堅牢性や、部品の組み付け精度の高さを保っているうえ、比較的新しい機種であるため、状態のよいものもたくさん残っているからです。
また、この「1044」以降、クローズドフェイススピニングリールは「gold max 507 mk2」「premiere 704」「706」、そして「506 mkII」と続いていくのですが、「704」以降はボディが樹脂製になり、軽くなってはいるものの、その重量差はわずか1割程度。
しかも、「500」シリーズや「1044」が持つ堅牢性、動作精度の高さが失われてしまっているために、オススメしづらいところがあるのです。
特に「704 premiere」は生産工場の問題か、新品でも動作に問題のある個体が数多く見られるため、コレクション目的でもない限り、まずやめておいたほうが無難です。
「500」シリーズの良さを素直に受け継ぎ、「クローズドフェイススピニングリール」の良さを存分に味わうことができううえ、入手も容易。
番頭が「1044」をオススメするのには、こうした理由があるのです。
もっとも、いくら「1044」が入手しやすいとはいえ、当店がヤフオク!への出品を控えている前述の個体のように、「未使用デッドストック」な品となると、現在ではなかなか出会うことはできませんが……。
すでにクローズドフェイススピニングリールの魅力にハマっているかたも、これから体験してみようというかたも、ぜひ当店からの出品にご注目ください。
◆「Hello the Masking Face」については、以下のページをご覧ください。
Webページ
http://themaskingface.wix.com/themaskingface
Facebookページ
https://www.facebook.com/themaskingface
「1044」のこと。
当店が「Hello the Masking Face」なんて屋号を名乗ってるのは、覆面リール、クローズドフェイスなリールに特別な思い入れがあるからです。
スピンキャスト、なんて呼び方もされるクローズドフェイスリールは、「Abumatic」シリーズに代表されるような、ベイトリールと同じようにトリガー付きのロッドの「上側」に装着するものが一般的です。
主も番頭も、このタイプのリールももちろん好きなのですが、当店がもっとも注力しているのが、スピニングリールと同じように、ロッドの下側にぶら下げて使う、「クローズドフェイススピニングリール」です。
「アンダースピン」などという呼び方もされる、この「クローズドフェイススピニングリール」ですけれど、その歴史は1961年に発売された「Abu 505」に端を発します。
構造的にはすでに存在した「Abumatic」シリーズをより簡素にしたもので、リールの前面にある黒いボタンが押されると、ラインを引っかけ、巻き取るピンが引き込まれ、ラインがフリーになります。
人差し指でこのボタンを押すと、フリーになった糸はその指に自動的にかかるため、すぐにキャスト動作に移ることができるという、なんとも合理的な構造。
これこそが、この「クローズドフェイススピニングリール」の大きな特徴です。
また、この構造は、ラインが巻き取られるときに、常にカップの縁にラインが触れているためか、スピニングリールのような糸縒れがまったく起こらないという、もうひとつのメリットも実現しています。
真っ赤なカップに赤いスタードラグを配した「Abu 505」以降、500シリーズは、「503/520」「506」「507」「508」「501」「506M」と仲間を増やし、さらにもう少し小型で樹脂製のボディを採用した「Diplomat 601」「同 602」という2機種を経て、1988年の「Abu Garcia 1044」発売へと続いていきます。
「Diplomat 601/602」の2機種を除き、ドラグの構造やサイズ、ギア比がわずかに違うだけで、基本的な構造はまったく変わっていないというのが、このシリーズの素晴らしいところ。
実はこのシリーズ、現在もイギリスでは「Abu Garcia 506 MkII」という最新機種が発売されていて、決してメジャーな存在にはなれないながらも、その歴史はなんと50年以上も続いているのです。
こうしていくつもの機種が存在する「クローズドフェイススピニングリール」ですが、もしお客様がこれから最初の1台を手に入れようというのであれば、先日のエントリーでコメントに書いたように、この「Abu Garcia 1044」がオススメです。
「500」シリーズが持つ堅牢性や、部品の組み付け精度の高さを保っているうえ、比較的新しい機種であるため、状態のよいものもたくさん残っているからです。
また、この「1044」以降、クローズドフェイススピニングリールは「gold max 507 mk2」「premiere 704」「706」、そして「506 mkII」と続いていくのですが、「704」以降はボディが樹脂製になり、軽くなってはいるものの、その重量差はわずか1割程度。
しかも、「500」シリーズや「1044」が持つ堅牢性、動作精度の高さが失われてしまっているために、オススメしづらいところがあるのです。
特に「704 premiere」は生産工場の問題か、新品でも動作に問題のある個体が数多く見られるため、コレクション目的でもない限り、まずやめておいたほうが無難です。
「500」シリーズの良さを素直に受け継ぎ、「クローズドフェイススピニングリール」の良さを存分に味わうことができううえ、入手も容易。
番頭が「1044」をオススメするのには、こうした理由があるのです。
もっとも、いくら「1044」が入手しやすいとはいえ、当店がヤフオク!への出品を控えている前述の個体のように、「未使用デッドストック」な品となると、現在ではなかなか出会うことはできませんが……。
すでにクローズドフェイススピニングリールの魅力にハマっているかたも、これから体験してみようというかたも、ぜひ当店からの出品にご注目ください。
◆「Hello the Masking Face」については、以下のページをご覧ください。
Webページ
http://themaskingface.wix.com/themaskingface
Facebookページ
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