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And This Is Not Elf Land

You Alone Can Make My Songs Take Flight

最多公演記録更新直前に観ました。日本でもお馴染み「オペラ座の怪人」。

BroadwayのThe Phantom of the Operaは6度目になります。今回は記録更新を記念して、ベスト・キャストを組んでいました。

もう、PhantomはKing of Musical。音楽・美術・ドラマ性、どれを取っても文句のつけようもなく、相変わらず、目も耳も「最上級の幸福感」でいっぱいになりました。

今回の主要キャストは、ラウルのTim Martin Gleason以外は、PhantomのHoward McGillin, ChristineのSandra Joseph共に過去にも観ている俳優たちでした。McGillinはBroadwayでは最も長くPhantomをやっていている人でもあります。彼の前、昨年の11月まではHugh PanaroがPhantom役でした。彼の舞台も観たことがあります。その超絶歌唱はなかなかの評判でしたが、ま、個人的にはMcGillinに一票!ですね。

とにかく、さほどミュージカル鑑賞経験がない時に、初めてThe Phantom of the Operaを観た時の衝撃は今でも忘れることができません。こんな歌唱レベルの高いミュージカルがあるなんて!…と。

ミュージカルも音楽・舞踊・演技等、様々な要素で成り立っているものであり、演目によって様々なベスト・バランスがありますが、Phantomは「音楽」、特に「歌唱」の役割が極めて大きいのは疑う余地もありません。実際、Phantomの他にもLes Miserables, Miss Saigon等、80年代にLondonで作られた「歌唱のパートの多いミュージカル」は「オペラ・ミュージカル」または「ポップ・オペラ」と呼ばれることがあります。日本の劇団でも、本格派の歌唱ができる人をキャスティングしているようです。(国内ものは未見)

昨年は映画も公開され、ロック調のPhantomに度肝を抜かれましたが、でも、Phantomのベスト・ヴォイスって?…なんていろいろ考えてみるんですが、実際、元祖PhantomのMichael Crawfordも、そんなに朗々としたクラッシック歌唱法ではありません。むしろ、ポップスに近い。Hugh Panaroは比較的朗々とした歌い方でした。Howard McGillinの歌声は豊かさと共に邪悪なエゴも表現できる。とにかく、毎回、最初の
Bravi, bravi, bravissimi . . .
で、完全に「やられた!」って感じですね。
やはり私にとってはMcGillinがbest Phantomです。
おまけに、長身、スリム、小顔で手足も長く、マスクとマントが似合う!似合う!
ビジュアル的にも完璧に近いと思います。♪♪
(このページの写真参照 ふふふ!)
(おっと、脱線か…)

昨年は映画も大ヒットし、Gerard Butlerの歌唱を揶揄して「デーモン小暮みたい」なんて声もありました。うん、でも、確かにそんなPhantomがいてもいいのかも知れない。作曲者のWebber氏も当初はロック調のPhantomを思い描いていたみたいですし。

いずれにしても、Phantomはかなりの歌唱力が要求されることには違いなく、特に元々声量が不足気味の日本人の場合は、演じられるのは特別な声楽教育を受けてきた人に限られてしまうのかもしれません。でも、元々ミュージカルは「どんな歌い方もOK」なものであるはず。(CATSの猫たちの様々な歌唱スタイルも楽しいではないか!)

The Phantom of the Operaはこれからもずっと上演され続けるでしょう。やがて、著作権期間が切れて、自由な解釈の演出も認められるようになり、いろいろなPhantomが出てくるようになったら、またまた面白い世界が広がることでしょう。そんな舞台も観てみたい!(それまで生きていられるかなぁ~)
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