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えっ、武道館で追加公演も!?
サイモン&ガーファンクル…団塊の世代にはたまりますまい。
日本では、あのビートルズにも劣らぬ人気があったアメリカの男性デュオです(な~んて…今では、お若い方には、説明しないと通じなくなったんですね~遠い目~)
10数年ぶりに来日するとは知っていたんですが、何せ前回の来日では、あんまり芳しい評判は聞けなかったし…なによりも、ポール・サイモンとアート・ガーファンクルの「不仲」は救いがたい状態になっているなんて「噂」も耳にしたりすると…「そんなん、まともなライブできるんかいな!?」と思ってしまうんですけど…でも、追加公演まで決まったってことは、チケットは売れまくってるってことですよね?
っていうか、ポール・サイモンはジェリー・サインフェルドと仲がいいんですよ!よく二人でチャリティー・ショーもやってるし、公私ともに仲がいいらしいです。
だからいっそのこと、サイモン&サインフェルドで来日してほしかった!!(誰が観に行くんだよ…笑)
サイモン&ガーファンクルの曲は、とにかく詩が内省的で難解であったり、また小気味よい洒落で貫かれていたり…とにかく、詩が特徴的。昔は彼らの歌詞でよく英語の勉強をしていたものでした。音楽はメロディアスで親しみやすい(だから日本で人気が出たんでしょう)で、この二人は「声質」がよく似ているので、ハーモニーがとてもきれいに決まるわけです。(まるで、ザ・ピーナツのようなツイン・デュオみたいに…)(また古い話を)歌唱力があるのはアート・ガーファンクルの方なんですが…彼の最近の歌唱を聴くと、昔ほど声は澄んでいませんね。(これが、ライブに行こうとは思わない主な理由である)
私は、昔は、彼らの曲はちょっと小難しくて、特に好きでもなかったんですが…本当に良さが分かるようになったのは、New Yorkにちょくちょく出かけるようになってからです。(最初にクイーンズボロ・ブリッジを見た時は、喜んでしまって、思わずFeelin’ Groovyを口ずさんでしまいましたからね♪)ジャズを聴かない私にとって、New Yorkに一番似合う音楽はサイモン&ガーファンクルです。
二人はクイーンズの学校で同級生だったという話は昔から知っていたので、二人ともNY生まれなのかと思ったら、(今調べたら)ポール・サイモンの方はニューアークの出身なんですね。はぁ~、ってことは…ポールはジャージー・ボーイだったのか!?(はいはい、その話はそれ以上広げるな!)
日本でサイモン&ガーファンクルが知られるようになったのは、映画『卒業』からでしょうか。有名なテーマ曲「サウンド・オブ・サイレンス」は日本では68年に大ヒットしました。アメリカでは66年にビルボードチャートで1位になっています。
この曲は、メロディーやハーモニーの美しさもさることながら、ポールの詩人としての才能が余すところなく発揮されている名曲でもあります。
The Sound of Silenceというのは「静寂の音」という意味になります。
とりあえず、この詩の3連までの内容を紹介しときます(訳ではありません)
幻影が眠っている間に「僕」の頭に忍び込んできて
それは静寂の音の中でずっと息づいていて
「僕」は古い友達の暗闇と話をするためにやってくる
夜を引き裂くネオンの明かりが「僕」の目を突き刺した時
絶え間ない夢の中を歩き続けていたのだ
そして「僕」は静寂の音にふれた
裸電球の明かりのもとで目にしたものは
語ることなく話し、傾聴することなく聞き
歌われることのない歌を書く夥しい数の人々
そして、誰も静寂の音を遮ろうとしない
この「静寂の音」というのは、有名な禅の公案である「隻手の音」から来ていると聞いたことがあります。歌詞の中の(3連目に当たる)“People talking without speaking, People hearing without listening"などにもこの「公案」の影響がみられるのだとも。(サリンジャーのNINE STORIESの冒頭にも、この公案が記されています)もともとNew Yorkのちょっとした知識人たちの間では、禅は知的な刺激として(一つのスタイルとして)受け入れられました。(この「スタイル」というのが、けっこう重要だったりする…)
この「隻手の音」とは、白隠が修行者たちに投げかけた「両手を打ち合わせると音がする。では片手ではどんな音がしたのか?」という問いであります。普通に考えると…「片手では手は打てません」音がしないから「静寂」なのでは?「片手」でどうして音が出せるのか?静寂の音の世界というのは、あらゆる既成観念取り払って到達する、「超観念」ともいえるような世界なのか…
歌詞の内容の続き(訳ではありません)
癌のような静寂が増殖していくのが分からないのか、愚かものたちよ
僕が助けてあげられるかも知れないんだ、手を出すんだ
でも、その声は静寂の音の井戸の中に滑り落ちた
人々は自らが作ったネオンの神に祈った
するとネオンは煌めいた
「預言者の言葉は地下鉄の壁や、安アパートの廊下に書かれている」
それは沈黙の音の中で囁かれた
結局、最後は「世俗」にスーッと吸収されて、この手際のよさ(?)が「快」になっていったりするわけです。ポール・サイモンが「結局は、洒落なんだよ」と醒めた目で笑っていそうです。でもまぁ、こういう芸当ができるというのは、かなりの知性の持ち主なのでありましょう。
次回は「サイモン&サインフェルド」で来日してください。(これは洒落じゃなくて蛇足…)
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