見出し画像

And This Is Not Elf Land

なんでジャンヌがいるの?!(爆笑)



このところ、やけに汗臭い話題が多くて「どうしたものか?」と思案しておりましたところ(?)面白いネタが入ってきてくれました!

6月10日、日本郵便から「ベルサイユのばら」切手が発行されます~「アニメヒーロー・ヒロイン」シリーズの一つとして出るようですね。

しかし、いわゆる「ベルばら」の連載が始まって、はや40年ですよ!!これだけの年つきを経ても残る作品というのも凄いですよね。当時から「少女マンガ史に残るであろう作品」という予感はありましたが、当時は今と比べても、マンガ、特に少女マンガの社会的認知度は格段に低く、作者の池田理代子さんにはご苦労もあったのではないかと思っています。

で、この切手なんですが…よく見ると、劇画の絵柄とは微妙に違う。TV放送アニメの絵柄を使っているようです。劇画ファンとしては、ちょっと寂しい気もしますが~まぁ、そんなことは関係なく、おばはんたちは郵便局に押し掛けるでありましょうね♪

TVアニメのほうは、70年代の後半に放送されていると思うのですが、私がビデオでまとめて観たのはずいぶん後になってからでした。原作にかなり手を加えられていて、当初は驚きましたけど、でも、あれはあれでよくできていたと思います。うちの「男子」も結構好きで、よく見ていましたね。男子も違和感なく鑑賞できるようになっていたのですよね。

ただ、サンジュストをテロリストにするなよ(!)とか(実在の人物ですぜw)いろいろ突っ込みどころはありましたがね…でも、良かったのは、アンドレが、原作で描き足りていなかったところを巧くカバーしていたところです。

原作の中で、素直に「?」だったのは…まず、アンドレは、教育を受けていない使用人(平民)でありながら、ルソーの、あの長ったらしい「ヌーベル・エロイーズ」を読み切ることができたのか?ということでした。

しかし、いわゆる啓蒙思想の広がりというのは、印刷技術の発達によって、平民たちも自由思想の書物に手が届くようになったことが、大きかったんでしょうけれど。アニメの中では、アンドレが、平民たちの集会に時々参加し、次第に、人間の自由や権利について覚醒していくという設定になっていて、これは納得でした。劇画の中でも、そういう逸話が隠されていたのかもしれませんけどね…でも、やはり、貴族であるジェローデルの顔にショコラをぶっかけるというのは、あり得ないかもしれませんが(笑)

で、この切手ですよ!

ちょっと説明いたしましょう(笑)上段の2枚、このアントワネットとオスカルは、アントワネットが皇太子妃で、オスカルが近衛兵として仕えていたころでしょうね。オスカルの軍服は、ナポレオン時代のもので、この時代のものではないのですが、池田さんが美的配慮としてこのデザインを使いました。しかし、凛々しいオスカルも、ベルナールに「近衛兵め!王宮の飾り人形!」と罵られ、衝撃を受けます。社会に新しい波が起きていることを敏感に察知していたオスカルは、その後、近衛隊を去ります。

2段目はアンドレとオスカルですが、これも、物語としては序盤で、だんだん軍人として出世いていくオスカルをアンドレが見守っている頃ですね。アンドレは、この後、義賊をおびき寄せるためのおとりになります。その時に、髪を短くするのでした。この絵は、その前のものですね~このときは、オスカルは、まだ、近衛兵として、アントワネットに仕えていました。

3段目は、スウェーデンの貴公子フェルゼンとアントワネットが、庭園で夜のしのび合いをしているシーンですね。このときのオスカルは、荒くれ兵士がたくさんいるフランス衛兵隊を任されていて、夜警で二人のあいびきを目撃するのですが、その後、オスカルにも危険が及んでしまうんです。

4段目は、フェルゼンとオスカルです。オスカルが一度だけドレス姿になってフェルゼンと踊るのです。オスカルが着用しているのは、トルコ後宮風のデザインのドレスなんだそうで…でも、このときのフェルゼンはあまりに「うかつ」…ペラペラ喋りすぎやろ!!あたしゃ、本気で腹が立ちましたぜ~(はいはい)

で5段目ですよ!これ、ロザリーとジャンヌじゃありませんか!!ロザリーについては、ここでも取り上げていますが、面白いのはジャンヌ!…ちょ、ちょっと~ジャンヌの切手を貼った手紙なんて、みんな「偽手紙」だと思いませんか~(爆笑)しっかし、この切手の制作者も、本気なのか、ふざけてるのかワカリマセンよ。

リンクの記事にも書いていますが、ロザリー・ラ・モリエールは実在の人物です。(「ベルばら」では、実在の人物と架空の人物が、巧く組み合わせられて物語を紡いでいます)で、劇画の中では、ロザリーの姉であったジャンヌというのも、実在の人物。しかし、実際には、二人は姉妹ではありません。ジャンヌは、アントワネットの名を借りて、高価な首飾りを騙し取った詐欺師ジャンヌ・ド・ラ・モット・ヴァロアがモデルです。これは映画にもなりましたよね?この事件は、王室は直接的な関わり合いはなかったとはいえ、アントワネットには「不名誉」極まりない判決となって終わりました。これは、ブルボン王朝崩壊の序曲であった、と解釈する向きもあります。

ただ、ジャンヌも前半にしか出てこないんですが…まさか、切手に登場とは!あまりに予想外でありました。それなら、登場させてほしかったキャラクターは他にもいますよね(笑)ベルナールとかアランとか、いかにも少女マンガキャラなシャルロット嬢なんていかがでしょう?「オスカルさまは、あなたの田舎くささに興味があるだけなの!」とロザリーに言い放ちますからね…なかなか結構じゃありませんか!!あと、私的には、渋いところでブイエ将軍とかダグー大佐あたりにも登場してほしかったですな(笑)

というわけで、久々の「汗臭くない記事」でした~
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Unclassified」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2021年
2020年
人気記事