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And This Is Not Elf Land

It's a Skill

※SEINFELD(となりのサインフェルド)’The Lip Reader’(日本盤DVD未発売)の筋書きが書かれています。


20年前、アカデミー主演女優賞を取った「愛は静けさの中で」(Children of a Lesser God)。Marlee Matlinの眼を見張るような美しさもさることながら、ラブ・ストリーとしての完成度の高さに感動を覚えたものでした。日本で同様のテーマを扱うとしたら…「同情」という視座からフリーになることはできないだろうに。

久しぶりにSEINFELDでみたMarlee Matlinは相変わらずの美しさ。全米オープンのlineswomanでもあり、読唇のできるLauraの役で、なんとコメディエンヌの才能まで見せているではありませんか。見る前はlip readingまでギャグにしてしまうなんて、、なんて、かなり抵抗があったのですが、見終わったら大笑いしていました。

恐るべしSEINFELD!


Elaineは外回りの仕事に出かけなければならないのですが、あいにく地下鉄が止まっていてカー・サービスを利用することに。でも、車中でドライバーさんにお愛想を言わなくちゃいけないのが苦痛なのです。そこで…

Elaine: Pardon me?(すいません。何かおっしゃいました?)

Driver: Books, that's what you do?(本関係のお仕事をなさっているんですか?)

Elaine: Yeah.(ええ)

Driver: Yeah, I don't read much myself, well you know besides the paper. Yeah a lot of people read to relax, but not me. You know what I do?
(ああ、僕は新聞以外のものは読まなくてね。気分転換に読書する人もいるようだけど、それもちょっとね。どうしたらいいもんでしょうかね?)

Elaine: You know I'm having a lot of trouble, um, hearing you back here. So...
(あのう、あなたのおっしゃる事がよく聞こえないんですよ。)

Driver: (Yelling) I said you know what I do when I want to relax? The Jumble. Hey do you make a book of Jumbles?
({叫んで}つまり、僕みたいのは気分転換したいときはどうしたらいいでしょうかね?どうでもいいような本とか?そういうのも出版されるんですか?)

Elaine: I'm going to have to be honest with you. I'm going deaf.
(実は私、耳がよく聞こえないんです。)

Driver: Going deaf? (耳が聞こえない?)

Elaine: What?(えっ?)

Driver: Oh I'm sorry.(いや…すいません。)

Elaine: It can be very frustrating.(いらいらするでしょうけれど。)

Driver: Hey what about a hearing aid?(補聴器{hearing aid}を使われたらいかがです?)

Elaine: Am I fearing AIDS? Oh, yeah sure, who isn't. But you know you gotta live your life.
(エイズを恐れているかですって?{fearing AIDS}もちろん、みんなそうでしょう。でも、それぞれ自分の人生ですから。)

Driver: No, no I said. Ehhh, forget it. (いや、そのつまり、まいいです。)

Elaineは内心「やったーっ!」
しかし、この後、ドライバーがTom Hanksなる男性を迎えに行くように無線で指示されているのを聞いて、興奮してしまい、あえなく御用!ミーハーなElaineらしいですが、簡単に陥落しすぎですね、これは。筋書きに、もっとヒネリがほしかったかな。
ドライバーは怒り心頭!

Driver: Yeah yeah, I know your type. You're too good to make conversation with someone like me. Oh god forbid you could discuss the Jumbles. But to go so far as to pretend you're almost deaf, I mean that is truly disgusting. And Mr. Tom Hanks, may I say he too would be disgusted by your behavior.
(ああ、あんたのような人、いるよね。僕のような者と会話をするような人間じゃないってワケか。神さまは、どうでもいいような人間と話すのを禁じていなさるんだ。でも耳の聞こえないふりをするなんて、まじ、気分悪いっすよ!Tom Hanksだって、そんなことされたら気を悪くするでしょうよ!)


その頃、全米オープン・テニスを観戦していたJerryとGeorge。コートでひときわ美しいlineswomanを見つけ、休憩時間に早速デートに誘ってみるJerryでしたが。

Jerry: Excuse me. (Woman ignores him) Excuse me? (Still ignores him) Oh that's nice. That's right ignore me. That's real polite. Nobody's even talking to you. All you big lineswoman. Oh you've got some kind of a cool job. I know your type thinking your too good for everyone, but it's women like you (woman turns around and notices him) oh well, what are you deaf?
(すいません。{女性は無視}すいません。{依然、無視}ああ、そういうことね。無視を決めこむってワケか。それは品のおよろしいことで。君に話しかけることもできないってワケね。素晴らしきlineswoman。たしかに人が憧れるような仕事だ。誰とでも付き合うような人間じゃないと思ってるわけね。でも、君みたいなタイプって…{女性が振り返り、Jerryに気付く}ね、君、耳が聞こえないの!?)

Laura: Bingo.(あったり~!)

思わぬ出会いでしたが、デートの約束をするのでした。
アパートに帰ってみんなに報告。Elaineは先ほどのドラーバーとの一件を気にしています。Kramerは幼い頃、聾者の従兄弟と暮らしていたので、手話ができる…んだそうです。(不思議の国のKramer…)

さて、例のlineswoman, Lauraと食事デートのJerry。Georgeもくっついてきている。
Lauraが隣のテーブルのカップルの別れ話を、読唇で「聞いて」いるのにビックリする二人。恋人Gwenに振られたばかりのGeorgeは「あること」を考え付く。

ふたりは、向かいの席にいるLauraに「聞かれないように」「秘密の相談」をするのでした。

George: (Holding his drink up to his mouth) Oh my gosh, I just had a great idea. She could come to the party tomorrow and read Gwen's lips for me.
({口元をコップで隠して}凄いよ、これって!いいこと考えたんだけど。彼女に明日のパーティーに来てもらって、Gwenが何を言っているのか読唇してもらうんだ。)

Jerry: (Puts his hand over his mouth) What?({口元を手で隠して}なんだって?)

George: (Puts nuts into his mouth, and in the process covers his mouth) We bring her to the party, and she can tell me what Gwen is saying about me.
({ナッツを食べるフリをして口元を隠しながら}彼女をパーティーに連れて行って、Gwenが僕のことを何か言っていないか教えてもらうんだ。)

Jerry: (Holds his drink up to his mouth) She's not a novelty act, George, that you hire out for weddings and bar mitzvas.
.
({カップで口元を隠しながら}彼女は結婚式や{ユダヤ教の}バーミツバに来てもらうような見世物役者じゃないんだ、George。)

George: (Puts his hands on his face, rubbing his eyes) Look. It's a skill, just like juggling. She probably enjoys showing it off.
({眼をこするフリをして口元を隠しながら}見ろよ。すごい特技じゃない。ジャグリングみたい。彼女だって披露したいさ。)

Jerry: (Puts his napkin over his mouth) I don't know George. I'm not sure about this.
({ナプキンで口元を隠しながら}どうだかねぇ。よくわかんないけど…)

George: (Puts his arms in the air, stretching, and covers his mouth with an arm) Could you ask her, just ask her. If she says no, case closed.
({ストレッチしているフリをして口元を隠しながら}とにかく頼んでみてよ。で、イヤといわれたら。それまでじゃないか。)

この場面、最大の笑い。
ほんとにもう…

結局、パーティーではLet's sweep togetherをLet's sleep togetherと読みとったことから、ハチャメチャな結末になります。

こういうデリケートな題材なのに…いっぱい笑わせてもらいました!
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