SEINFELD(となりのサインフェルド)5-14’The Marine Biologist’(ニセ学者のクジラ救出劇)の内容が書かれています。
出版社に勤めているElaineはロシアの作家、Yuri Testikovの担当をすることになって大興奮。
JERRY: The guy who’s in the gulag?!
(収容所群島にいた作家?)
ELAINE: Yeah! Pendant's publishing his new book, and I'm working on it! Lippman and I are gonna go to the airport on Thursday and pick him up in a limousine! …Do you know what this means, it's like working with Tolstoy!
(ええ、Pendant出版がかれの新作を出すの、それで私が担当になるのよ。火曜日に、Lippman氏と私がリムジンで空港へ迎えに行くのよ!…どういうことか分かる?Tolstoy{トルストイ}を担当するようなものなのよ。)
JERRY: Hey ya know I read an unbelievable thing about Tolstoy the other day, did you know the original title for "War and Peace" was "War--What Is It Good For?"!
(そういえば、この前トルストイについての信じられない情報をゲットしたんだけど。「戦争と平和」の本当のタイトルは「戦争、それが何になる?」っていうんだぜ。)
ELAINE: Ha ha ha ha.(ハハハ!)
JERRY: No, no… I'm not kidding Elaine it's true, his mistress didn't like the title and insisted that he change it to "War and Peace"!
(いや、これホントなんだよ。でも、かれの愛人が気に入らなかったんで、トルストイに「戦争と平和」に変えろ!って言ったんだよ。)
ELAINE: But it's a line from that song!
(でも、これって歌の詩でしょ?)
JERRY: That's were they got it from!
(歌の方が、ここから取ったんだよ。)
ELAINE: Really?
(ホント?)
JERRY: I'm not joking!
(ホント!)
なわけないでしょ?!
でも、時々意味不明の行動をしちゃうElaine。上司のLippman氏とリムジンでTestikov氏をホテルまで送っている中で...やってしまうんだ、これが。
ELAINE: Although one wonders if "War and Peace" would has been as highly acclaimed as it was, had it was published under it's original title "War---What Is It Good For?"
(「戦争と平和」がオリジナルタイトルである「戦争、それが何になる?」で発売されていたら、今のように絶賛されていたかしら?)
LIPPMAN: What?(はっ?)
ELAINE: Yeah. Mr. Lippman. It was *his mistress* who insisted that he call it "War and Peace." …"War--What Is It Good For." (sings) Absolutely nothin' HUH! …That's a song …
(ええ、Lippmanさん。タイトルを「戦争と平和」に変えろって言ったのは「かれの愛人」なのよ。…「戦争?それが何になる?何もなりゃしない、ハッ!…」ホラ、この歌!」
TESTIKOV: War--What Is It Good For?
(「戦争、それが何になる」だって?)
LIPPMAN: It-no- it's just her sense of humor.
(彼女は冗談で言ってるんですよ。)
ELAINE: No it’s not. That really is true.
(いいえ、それって本当のことなの!)
さて、この場面、観客に大うけなんですよ。私は、一瞬、置いてきぼりを食らっている気になってしまいました…
でも、知らない曲ではありません。
1970年に日本でもヒットした「黒い戦争」(War)は、当時、洋楽を聴いていた人ならば、必ず覚えている曲だと思います。
この頃はベトナム戦争の真っ只中。ミュージシャンたちも、そんな社会情勢に無関心ではなく、様々な反戦ソングがありましたが、この曲のユニークなところは、エネルギッシュでソウルフルなサウンドに、戦争を憎む直接的な言葉をぶつけたところじゃないでしょうか?
War
What is it good for?
Absolutely nothing...listen to me ohhhhh
WAR! I despise,
'cos it means destruction of innocent lives,
War means tears to thousands of mother's eyes,
When their sons gone to fight and lose their lives.
「反戦ソング」というと、計算しつくされた比喩表現など、技巧的で内省的な歌詞を持つものが多い中で、分かりやすいモータウン・サウンドに乗せたこの曲は、とにかくユニークでした。SEINFELDも、遠回しにですが、そのあたりを突いているみたいですね。
ところで、この曲の邦題「黒い戦争」って何なのでしょう??
確認した限りでは、歌詞に「黒=black」という語句は出てこないのですが…。邪悪で憎むべきものの象徴として「黒い…」という修辞を使うなんて、今の感覚だとpolitically incorrectな感じがします。
ま、昔はヘンテコな邦題の洋楽が少なくありませんでしたけどね。
日本では、この曲はその後スタンダードになることはなかったようですが、アメリカではブルース・スプリングスティーンなど、様々なアーティストにカバーされています。湾岸戦争、イラク戦争突入後の「(ラジオでの)放送自粛曲」に選ばれるという「栄誉」にも輝きました。Edwin Starrはこのシングルヒットの後、(まさに)War and Peaceというアルバムも発表しています。
2003年に心臓発作で急死しました。
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ペルちゃん
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