10/16付日経新聞朝刊に載っていたある記事の題名です。
先般の自民党総裁選で石破首相が高市早苗氏を破ったことで、経済政策に
関しては反アベノミクス(石破氏)が親アベノミクス(高市氏)に勝った
という構図のようです。
石破首相は8月に出した著書で「”アベノミクス”とは一体何だったのか?
その功罪についてきちんと評価すべき時期が来たのではないか?」
「禁じ手でもあった異次元の金融緩和を延々と10年連続で続けてしまった
ことで国家財政と日銀財務が悪化した」と述べているそうです。
また総裁選を通じて「円安修正を促す日銀の金融政策正常化を支持」し、
「財政の健全化推進」も掲げているようです。
若干財務省寄りの感じはしますが、至極真っ当な意見だと思います。
ところが、総裁選に勝ち石破政権発足後の言動にはこれまでの歯切れの
いい発言は鳴りを潜め、財政健全化どころか選挙では大幅な補正予算編成
を訴えています。
政治家と官僚が絶対にしないのが「自分たちの誤りを認めること」では
ありますが、一体誰が、いつ「アベノミクスの総括」を行うのでしょう?
あれほど自信満々に2年で達成できると豪語した前日銀総裁でしたが、
あれはどうなったのでしょう?
「アベノミクスの総括」もそうですが、それ以前の「失われた30年の総括」
すら明確な回答を受けた記憶がありません。
やれ日銀の政策が悪かっただの内部留保を溜め込む企業が悪いだの様々な
意見が出ましたが、時の政権が少なくとも統一見解を示すべきではなかった
かと思います。
日本の政治はいつもそうですが、金融政策しかり、ダム建設など公共工事
しかり、今度の大阪万博しかり過去を振り返り、総括を行い、間違った点
は修正し見直していくという当たり前のことは一切せず、一度きめた政策は
何があろうと突き進んでいく。
結果費用がいくらオーバーしようが、政治家も官僚も誤りを認めることも
なければ心配することもありません。
すべて最後は庶民が支払う税金で解決するのですから。
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