ガラクタな部屋

音楽を古いガラクタ製品で聴いています

VICTOR JT-V6 チューナー

2021-06-21 | チューナー

VICTOR JT-V6 チューナー
知人よりメンテナンスを依頼されました。話を聞くと「初めて購入したチューナーで思い出があるのでメンテナンスしてほしい」という依頼でした。JT-V6は製品情報が少なく調べてみるとJA-S8プリメインアンプとペアになるいわゆるシステムコンポーネントのチューナーのようで1974年ごろの製品で価格は39,800円のようです。47年も前のチューナーですので調整は苦労しそうです。IFTコイルの劣化も心配になります。調整できるかなー?

後ろ側 こちらも目立つ傷はありません。出力端子は酸化していそうなので磨いておきます。

アンテナ端子はF端子ではありません価格を考えたら仕方がありませんのであとでF型端子に交換します。

出力端子はVARIABLEとFIXEDがあります。アンプにはFIXEDでカセットデッキにはVARIABLEを接続するのかな。

電源を入れるとパネルに照明が入りますが全体ではなく指針周辺のみになりメーターやスケール全体の照明はありません。試しに受信してみましたが周波数がズレていて感度も悪そうです。

ケースを外します。中はスカスカです。

FMは3連で価格を考えたら仕方がないですが性能は期待できません。せめて4連であればなー 回路図が見つからないので基板をよく見て進めていかないといけません。トランジスタも製品番号が消えているのがあり難儀しそうです。アンテナの入力は300Ωを基準に設計してあるようでこれも価格相応ですかね。47年前なので電解コンデンサーは全部交換、トランジスターも足が真っ黒でチェックすると性能が劣化しているようで全部交換しないとだめですね。調整用ボリュームも交換しないとだめのようです。コストダウンのためか基板の取り付けネジが一箇所なかったので手持ちのネジで取り付けました。よく見るとバリコンのシャーシへの取り付けも二箇所あるのですが一箇所しかネジ止めされていませんでしたのでこれも手持ちのネジで取り付けました。バリコンはしっかりと取り付けないといけません。

電源基板 電解コンデンサーは劣化してそうですので全部交換。その後ダイオードもおかしいようなので交換します。リップルフィルター用トランジスタはチェックしたら大丈夫でしたのでそのまま使用します。

切り替えSWは真っ黒ですので分解清掃します。

出力ボリュームも真っ黒です。(左右別々にレベル調整できる機種は珍しい)

C458の足が真っ黒です。他のトランジスターも真っ黒でチェックすると少し弱っていますので全部交換します。

このトランジスターは製品番号が消えていて目を凝らしてみてもわかりません。2SCには間違いないと思うので回路構成を見て手持ちの2SC1815GRを使用しました。

金属の可動部分はグリースを塗布、スケールを動かすプラスチック部分はシリコーングリースを塗布しました。

75Ωアンテナ端子を取り付け

部品の交換終了

交換部品  古いトランジスタを交換したわけですが購入した同じ型番のトランジスタはどうも全く同じではないんじゃないかと疑いたくなるような製品も見られます。半導体カーブトレーサーを持ってないので詳しく調べられませんが・・・

調整中 OSC調整、RF調整、IF調整、クアドラチュア検波調整、VCO調整(19KHz)、セパレーション調整、AM調整 調整後感度は向上し歪、セパレーションは改善し、スケールの表示と放送局の周波数が大体合いました。

修理後音出し確認をしないといけないと思いましたが屋外にFMアンテナが無いのでチェックできないなーと思っていましたらそういえば300Ωの簡易T型アンテナがあったのを思い出して屋内に設置してみました。これで受信するかなー?

チューナーはMONOにしてアンプはモノなので1個のスピーカーを繋いで受信してみると普通に受信出来て安心しました。シグナルメーターはちょっと多めに動くようです。

 

 

コメント
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